京都のリーマンメモリーズ

京都で働くサラリーマンです。東寺や書籍の紹介をします。

【書評】超・引用力 上野陽子 青春出版社

今週のお題「お弁当」

お弁当と言えば独身時代、憧れのコンビニ近くのアパートに住んでいた頃、嬉しくて毎晩のように、セブンイレブンのお弁当を食べました。セブンイレブンのお弁当は、コンビニの中では一番おいしいと思っていたので、最初は大満足でした。しかし、美味しいお弁当とは言え、さすがに毎日食べていると、飽きてくるものですね。すると今度は逆に、セブンイレブンのお弁当を食べない生活になってしまいました。一方、手作りお弁当といえば、キャラ弁と言うのがありますが、子どもが喜ぶキャラクターをどう単純化して引用するのかが勝負ですね。今回は、自分の言葉や文章を強くすために、引用の方法を教えてくれるというすんごい本を紹介します。(笑)

【1.本書の紹介】

引用する、というと、ちょっと後ろめたいような気がしますが、引用することで、説得力が強くなるという経験をしたことがありませんか?
 
卒業式の校長先生の式辞などでは、有名人の言葉などを引用していることが多いですね。
 
確かに、何かを引用すると、言葉に深みが増したり、イメージしやすくなったり、信用度が高まったりしますね。
 
だから、スピーチ慣れした人たちのスピーチはすごい!と思うような内容に感じるのですね。
 
そういうことであれば、我々もマネできますね。
 
効果的な引用を使うと、スピーチに磨きがかかる可能性があります。
 
では、効果的な引用にするためには、どのようにすれば良いのでしょうか?
 

【2.本書のポイント】

自分の体験談でも他者の体験談でも、あらゆる事例を適切に盛り込むことで、相手の心に響く話になるものです。こうして上手に入れ込んだ引用をエッセンスとすることで、印象に残る「刺さる」話になることと思います。
 
「引用力が高い」とは
多くの言葉や情報の引き出しから、最適な材料を取り出し、話題をパワーアップさせる。
 
「おいしいお店に行こう」と言われるよりも、「魯山人も”旨い”と言った店に行こう」と一言引用した方が、誘われた人の興味をより聞けそうですね。
 
挑戦しない人は、成長できない。挑戦することでこそ、自身の能力を開花させられる(豊田章男)
 
言葉を発した人と言葉のパワーを借りて武装して力にする。
 
今していることに、全神経を注ぎなさい。太陽の光も、焦点が合わないと発火させられない。(アレクサンダー・グラハム・ベル)
 
幸せとは、健康で記憶力が悪いことである。(アルベルト・シュバイツアー)
 
昨日は今日の記憶に過ぎないが、明日は今日の夢である。(カリール・ジブラーン)
 
人生とは、自分を見つけることではない。自分を創り上げることだ。(ジョージ・バーナードショー)
 
目的を見つけよ。手段は後から付いてくる。(マハトマ・ガンジー)
 
サボれば、サビる。(ヘレン・ヘイズ)
 
非常識は、達成した途端に常識になる。(柳井正)
 
世界ではなく、自分自身を征服せよ(ルネ・デカルト)
 
自分が多数派側にいると気づいたときは、立ち止まって熟考すべきとだ。(マーク・トゥエインー)
 
成功は幸福の鍵ではない。幸福が成功の鍵なのだ。もし自分がやっていることを好きならば、成功するだろう(アルベルト・シュバイツァー)
 
決してミスをしない人間は、全く何もしない人間だけだ。(セオドア・ルーズベルト)
 
かけがえのない存在になるためには、常に人と違っていなければならない。(ココ・シャネル)
 
噂されるよりも悪いことがある。それは噂にもされないことだ。(オスカー・ワイルド)
 
飛ぶためには、抵抗が不可欠なんだ。(マヤ・リン)
 
コミュニケーションで最も大切なのは、言葉にならない声に耳を傾けることだ。(ピーター・ドラッカー) 
 
【目次】
第1章 なぜ、「引用」は人を惹きつけるのか?
第2章 刺さる言葉を作る「引用レシピ」
第3章 深みを作る「言葉・名言」を引用する方法
第4章 心に残る「物語・エピソード」を引用する方法
第5章 「引用の引き出し」を作る習慣
第6章 今日から使える名言集

【3.本書の感想】

いや~、名言って本当にいいものですね。(水野晴朗風)

 

名言と言うのは、短い言葉の中に、真実が詰まっていますね。

 

歴史上、いろんな人が、いろんな言葉を残しています。

 

よく見てみると、同じ言葉を違う人が言っていたりすることもありますが、名言に触れると、「確かに・・・・」と思う事が多いです。

 

名言集などをみていても、刺さる言葉がその時によって違うと思います。

 

それは、その時に経験している事や、置かれている立場、その時の気分などにより、受け止める側の気持ちの状態が異なっているからだと思います。

 

歴史的上に名を残した人たちは、確かに素晴らしい事をしていますので、それにつながる言葉と言うのは、我々にも同じ道を歩むヒントとなるキーワードなのかもしれません。

 

いろんな言葉を知って、まさにココ!というタイミングで、素晴らしい言葉を出せるといいですね。

 

その為には、たくさんいい言葉を仕入れておく必要がありますね。

 

この本は、スピーチや文章を書く際、自分の言葉に力を持たせたり、インパクトを与えたり、説得力をつけたいという人には役に立つ内容となっています。

 

言葉力を付けたい方は、ぜひ、読んでみてください!

 

超・引用力 

 

【4.関連書籍の紹介】

元AKB48の総監督です。素晴らしいスピーチのコツをご紹介します。

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卒業式でのスピーチです。人生で大切なこと。それは・・・

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会話がうまくいくと楽しいですね。こんな会話もありですね。

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最後までのお付き合いありがとうございました!

【書評】CDO思考  石戸亮 ダイヤモンド社

今週のお題「外でしたいこと」
外でしたいことは、リモートワークですね。リモートワークをする時はいつも、ネット環境やモニタなど条件の良い部屋の中で行いますが、本当は、大きな公園の木陰なんかでバーベキューをしながらできるといいなと思っています。今回は、そんなリモートワークを実現したデジタル世界の考え方で、成果の出る働き方を教えてくれるというすんごい本を紹介します。(笑)
[:contents]

【1.本書の紹介】

最近はどこもかしこもDX、DXで、DXっていったい何なのだろう?っていう感じがあります。

本書では、デジタル人材とはどういう人で、どう学んでいくべきなのかという事を、今別の意味で有名になってしまった小林製薬の執行役員を務める石戸さんから学びます。

これからのデジタル時代は、なにかデジタル的な資格や技術を持っていないと食べていけないのではないかと不安になります。

しかし、デジタル人間になるには、必ずしも何か独別な学校を出たり、技術を身に付ける必要はないようです。

では、どうしたら良いのか?

デジタルの最前線でご活躍の石戸さんに教えていただきましょう!

【2.本書のポイント】

デジタル人材は、鳥の目のような俯瞰的視点と虫の目のような複眼的視点、双方の視点で見て実行します。組織や役割などの枠組みにとらわれずに行動します。
 
DXにしろ、デジタル人材の採用にしろ、結局は問題解決の手段でしかないのです。必要なのはその「もつれ」をほぐしていくこと。むやみやたらに新規で人を雇う必要なんてないのです。
 
「ExcelやPowerPointを作成する時間に大半の時間を割くのではなく、その時間を結果の出るアクションや新しい施策の立案、あるいは顧客を見る時間に当てませんか?」と提案して回っていました。
 
「デジタル人材」は、実は大切なのはコミュニケーション能力や調整力、傾聴などといった「ソフトスキル」である。
 
DXに資格は必要ないのです。要はPCとやる気さえあれば、誰だってできるのです。成せばなります。
 
デジタルスキルを本気で磨きたいのであれば、まずはその第一歩として、行きつけのカフェや美容院や歯科医院、あるいは地元の友達がやっている飲食店などを「手伝う」のがオススメです。
 
まずは月にひとつでいいので、自分の生活の中で使いたいと思うスマホアプリなどを新規にインストールしてみてください。
 
新しいサービスを使ってみるときには、それが例えば全く違う業界のものだったとしても「何か自分たちの業界で使える要素や応用できる機能はないか?」を意識することをお勧めします。
 
顧客の声を直接聞くこと、カンファレンスやセミナーに行って、直接人とつながる事は重要です。一次情報は何よりも大事なのです。
 
これは提案ですが、セミナー登壇者と名刺交換の後のメールで、いきなり製品説明のアポイントの候補日を一方的に送ったり、すぐに翌週のランチに誘うよりも、セミナーで聞いた内容についての感想、簡単でも良いので送ってみてはいかがでしょうか。
 
大事なのは、出会うことそのものではない。私が15年ぐらい意識している言葉で説明するなら、「共感領域」とか「集合無意識」です。
 
「ちゃんとした人」であることが担保される。その意味で個人としてのメディア露出は、自分だけでなく所属している会社にとっても大きなメリットがあります。
 
まめな美容師さんは、そのお客さんが髪を切りに来た時に出た話題を顧客カードにメモっている。
 
【目次】

はじめに

第1章 「デジタル人材」と呼ばれるものの本質

第2章 「ビジネス脳」を鍛えるトレーニング法

第3章 待ってるだけではチャンスはつかめない

第4章 影響を受けた尊敬すべきメンターの方々

第5章 アナログ現場に赴いて、さあ何をするか?

第6章 役員になる日のためにやっておくべきこと

おわりに

【3.本書のポイント】

デジタル人材になるには、ある程度基本的な知識は必要なように感じます。

 

しかし、デジタル人材と言うのは、その業務の「もつれ」をほぐすのが仕事なので、「もつれ」は何か?どうすれば、そのもつれをほぐすことができるのか?という事を人の話を聞いて考えるという事ですね。

 

ここでも聞く力が大活躍です。

 

物事を解決するその基本は、人の話をよく聞くことですね。

 

病気の時も、経営不振の時も、相手の話を聞いてしっかりとその原因を特定することができれば解決できるという事です。

 

私たちは、なんでも機械や便利なツールに頼りがちですが、課題の解決はわりと身近なところにあるのかもしれません。

 

デジタルが得意な人でない人も、PCとやる気があればデジタル人間になれるそうです。

 

いわゆる専門家と言われる職業も実はそうかもしれません。

 

ちょっとした道具とあとはやる気、根性があればできるんです!

 

この本は、デジタル人材になりたい人、会社経営に関係している人、何かすごい人になりたいと思っている人には刺さる本です!

 

是非、読んでみてください!

 

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最後までのお付き合いありがとうございました!

【書評】対話力 私はなぜそう問いかけたのか 小松成美 ちくま文庫

今週のお題「きれいにしたい場所」

それは「思い出の記憶」ですね。悔しい事や恥ずかしいことを思い出すと、どうしても嫌な気持ちになるので、きれいにしたいです。人にはいろんな経験や思いがあります。特に有名人の経験や思いを知りたいと思いますね。その知りたいコトを語らせるのは、この人の右に出る人はいないと言われるほどインタビュー力がすんごい人が、対話力について紹介してくれるすんごい本を紹介します。(笑)

【1.本書の紹介】

本書の著者である小松成美さんは、イチロー、中田英寿、YOSHIKIのインタビューや、歌姫・浜崎あゆみ誕生に秘められた出会いと別れを赤裸々に描いた「M愛すべき人がいて」など数々のヒット作を出版されています。


この人にインタビューされると、世界のトップアスリートたちが思わず話をしてしまうようです。

 

インタビューをする相手の事を事前に調べるのは、当たり前のことです。


それは、誰もがやっていることだと思います。


しかし、本当に、みんなが知りたいこと。


それは、数字に表れる結果ではなく、その結果に至る、人間関係や気持ち、感情、考え方。


そんなことがあったんだ!と感心してしまうような中身聞き出す事はとても難しいことです。


さて、そんな、私たちの好奇心を満たすような素晴らしいインタビューにするためには、どうすれば良いのでしょう?


【2.本書のポイント】

完璧なコミュニケーションの技術は無いけれど、対話、会話の上達方法は存在する。そして、その術は、誰もが学び使いこなすことができる。
 
人と向き合い、その人の話を聞くことで、自分が存在している、生きている、と実感できたのです。自分ではない人の話には、心に突き刺さるような、また全身を包むような鋭さや優しさがありました。
 
たとえ対戦相手が強豪国ブラジルであったとしても、サッカーは、必ず勝利できる可能性があるスポーツなんだ。(中田英寿)
 
絶対曲げられない意思があるなら、その時には孤独を恐れず、声を上げる。
 
大勢の方と出会って、その話を聞き、感激に魂を揺さぶられながら、しかし、たった1人で粛々と原稿を書く。それが、私の日常なのです。
 
本当に何かを知りたいと思うなら、知らないことを知らないと言う勇気を持たなければならない、と実感しました。
 
目には見えない感覚や感情こそ、取材者の私が伝えるべきものではないか。私自身の執筆の大きな方向性が決まったのでした。
 
人が人と向かい合い、対話を重ねる。自分のことを理解してほしい、相手のことを理解したい。そうした思いは誰もが描いています。
 
人間に興味を持っている私は、どんな瞬間も聞くことを求めています。タクシーに乗っても運転手さんに話を聞きたくなるし、レストランに入れば、サービスを担当してくれる給仕さんにいろいろなことを尋ねます。
 
相手に気を使えば、全て自分に返ってきます。気を遣っていると不思議なもので、おのずと相手は欲している情報をより早く発信してくれるようになります。
 
実際に取材する相手を目の前にしたら、蓄積したデータを消去し、こう心の中でつぶやきます。「今この世界であなたのことを1番知りたいのは私です」と。
 
「相手が主役」だと思って聞けば、そこにはドラマチックな光景が見えます。
 
私は、この仕事を続けていく上で、どんな人にも必ず話したいことがあることを知りました。
 
私は人の話を聞く時、まるで劇場で素晴らしい芝居を見ているような気持ちになります。自分では測り知れない出来事や考え方に触れることができるからです。
 
トップアスリートが、私たちには決して体感することが叶わない体の内側の感覚や、零コンマ何秒のスピード感までも描写することができました。スポーツの世界に生きるアスリートたちは、肉体を持って表現するアーティストのようでした。
 
【目次】
第1章 取材現場から
第2章 小松流対話術
第3章 人とつながるということ

【3.本書の感想】

最近は、「聞く力」なんて本がたくさん出ていると思います。

 

それは、会話をうまく成り立たせるために、話す方に力を入れるのではなく、相手にしゃべらせておけばうまくいくよと言う内容になっています。

 

しかし、小松さんの場合は、これに似ていますが、違います。

 

それは、小松さんの場合は、本当に相手に興味があるという事です。

 

相手が、自分の知らない事をたくさん知っているということを信じていて、話を聞くことを楽しみにしているからです。

 

興味の度合いが違うんですね。

 

これは見習わないといけません。

 

私たちは、日常の忙しさのあまり、人の話をじっくり聞こうとする態度が少なくなったと思います。

 

職場の人に対しても、家族に対しても、話を聞くことが何か面倒くさいような態度が出ていませんでしょうか?

 

人は、人に何かを話したいものだそうです。

 

人の話を聞かないと、いずれ人は話を聞いてくれなくなります。

 

これは、いけませんね。

 

これからは、もっと人の話を聞くように心がけていきたいと思います。

 

この本は、人間関係に悩む方、会話に自信がない方、インタビューのこちを知りたい方にお勧めの本です。ぜひ、読んでみてください!

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最後までのお付き合いありがとうございました!

 

【書評】訂正する力 東浩紀 朝日新書


今週のお題「あんこ」
あんこといえば饅頭ですね。幼いころはあんこが苦手で、食べられませんでした。だから、大人になるまでは、ずっと、あんこは苦手だと言っていました。しかし、大人になると、しらない間に食べることができるようになっていました。不思議ですね。でも、食べられるようになったのであれば、苦手だというのは訂正しないといけません。人間はずっと一貫したものではなく、変わるというか、変化した後、訂正していくべきものなのかもしれません。今回は、訂正することを肯定するすんごい本を紹介します。(笑)
 

【1.本書の紹介】

訂正するというと、負けたという感じがしませんか?
 
人間は、どうしても一度言ったことを変えたくない。
 
つまり、一度言ったことを変えると、ウソをついたように感じるので、発言を訂正したくないモノだと思います。
 
しかし、人間は経験を積むにしたがって、以前とは異なる考え方になる。
 
つまり、訂正をしていかないといけないようです。
 
それを、いつまでも無理して貫こうとするとそこに、無理が生じるようです。
 
さて、上手に訂正するには、一体どうすればよいのでしょうか?

【2.本書のポイント】

僕たちは「変わる」ことを積極的に選んでいくべきです。現行憲法の制定時にはいまのような国際情勢も同性婚も想定されていなかった。だとすれば、それは、憲法の精神を守りながら、新しい状況に対応するのが、本当の意味での民主主義であり、立憲主義ではないでしょうか。
 
訂正する力は、現状を守りながら、変えていく力のことです。
 
みなが声を上げるのは良いですが、それが誰にでも拍手され歓迎されるようになってしまっては、むしろ訂正する力が機能しなくなります。本当に大事なのは、自分と異なった意見を持つ人間を、すぐに理解し包摂しようとするのではなく、理解できないまま「放置」するある種の距離感なのです。
 
いまの日本人はひとが自分の意見や人生を訂正することを嫌います。だから、逆に、一度レッテルが貼られると、そのレッテルでしか仕事ができなくなる。それ以外の可能性もあるはずなのに、レッテルが邪魔をして注目してもらえない。
 
年老いた主人公がさまざまな挫折を経験しながらどんどん変わっていく。でもずっと同じ人間でもある。完全にリセットして「別人になりました」とはならない。
 
人間は弱い生き物です。感情で動かされ、判断を間違う。エビデンスを積み上げ、理性的に議論すれば「正しい」結論に到達できると言うのは幻想に過ぎません。人間は信じたいものを信じる。だからこそ訂正する力が必要なのです。人間は弱い。間違える。できるのはその間違いを正すことだけです。
 
コンテンツは、周りの無駄な情報と一緒に伝えないと本来の力を発揮できないものなのです。若い頃は、熱心に本屋や図書館に通ったものでした。本棚の間を歩き、見知らぬ本に出会うのが、何よりも楽しかった。読書と言う行為も、本当はそういった体験とセットだったのです。読書は決して孤独な行為ではない。本と言うコンテンツデータを提供することと、「本を読む」と言う体験の提供は異なった行為です。
 
日本では試行錯誤を嫌う人がたくさんいます。誤りを認めたら負けだと思っているからです。けれども、それは間違っています。試行錯誤することとは主張を曲げることとは違います。環境が変わったので、言いたいことが今までの表現だと通じなくなった。だから新しい環境でも通じるように表現を変えると言うだけの話です。それが訂正する力です。
 
未来の可能性は、過去の訂正によってこそ切り開かれると考えます。だから、できるだけ多くの過去の可能性を蓄積していくこと、こそことが、未来を豊かにすることだと考えるのです。だからぼくは、文系の学問はこれからも必要とされ続けると思います。人間が人間であり、過去を記憶する存在である限り、理系の発想だけで、社会が覆われることはありえないからです。最近は文系不要論が盛んですが、そこをしっかりと訴えれば良いのだと思います。
 
僕は常に、自分のイメージを訂正されたいし、他人のイメージも訂正したいと感じています。対話を終えて、相手が「東さんは、実はこういう人だったのか」と思ってくれて、僕のほうも、「この人は、実はこういう人だったのか」と思う。そういうものが生産的な対話だと考えています。
 
豊かな人生を送るためには、自分の価値を「実は…だった」と言う形で、何回も再発見してくれる、「訂正する人たち」が必要なのです。
 
世の中には、交換する力だけで対応できないケースがある。その時、僕たちを自由にしてくれるのは、訂正する力しかないのです。 
 
政治運動が成功するためには、リセットではなく、訂正が大事なのだと述べました。明治維新はまさにその巨大な成功例です。伝統を守る事は変えることで、伝統を変える事は守ることだと言う訂正の逆説を、実にうまく使っています。
 
民主主義は素晴らしい。けれども、同時に怖いものでもある。なぜならば、民は間違うし、暴走するからです。この両義性を理解することが重要です。
 
日本はもともと文化の国だった。政治と関わらない繊細な感性と独自の芸術をたくさん生み出す国だった。その伝統の上に戦後日本がある。クールジャパンもある。だから日本は武力を放棄したと言う理由で平和国家なわけではない。そもそもそういう伝統を持っているからこそ平和国家なのだ。ぼくは戦後日本の平和主義をそんなふうに「訂正」してみたいと思うのですが、いかがでしょうか。
 
訂正する力はヨーロッパの哲学から導き出された概念です。しかしそれは日本の文化的なダイナミズムを表現することでもある。日本は実は「訂正できる国」だった。1つの正しさに向けて突っ走っているように見えて、絶えずそれに自己ツッコミを向ける両義的な国だった。絶えず政治を脱構築する国だった。訂正する力の歴史を思い出すことが、失われた30年を越えてこの国を復活させる1つのきっかけになる。これを本書の結論にしたいと思います。
 
【目次】
第1章 なぜ「訂正する力」は必要か
第2章 「じつは……だった」のダイナミズム
第3章 親密な公共圏をつくる
第4章 「喧騒のある国」を取り戻す

【3.本書の感想】

訂正は、気にせずすべきなんですね。

 

一度言ったことを変えると、「前にこう言ったじゃないか!」と言われそうで、どうしても訂正しづらい雰囲気があると思います。

 

訂正しづらいのは、社会が訂正に寛容でないからだと思います。

 

確かに、以前はそう思った、または判断したが、今の状況で判断するとこういう判断になりましたというのは、間違ったことではないと思います。

 

訂正を行う事で、正しい道に向かう事ができると思います。

 

そして、訂正する文化が根付くと、それは、いい意味でもっと日本が成熟した国になるれるような気がします。

 

誰もが皆、「人は現状の変化をとらえて、訂正していくものだ」という認識があればもっと訂正しやすく、そして、もっと前向きな社会になると思います。

 

自分も訂正することに罪悪感を感じることはやめようと思います。

 

そして、誰かが訂正をしたら、その理由をチキンと聞いたうえで、訂正を認める態度に改めたいと思います。

 

この本は、ある種、日本人の硬直的な考え方を訂正してくれる本です。

 

今までとは違った視点で考えたい方、訂正することにモヤモヤ感を抱いている方は是非、読んでみてください!

 

訂正する力

【4.関連書籍の紹介】

新たな視点を得られます。

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社会学は必要です。

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日本の将来は明るい。

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経営者は必読です。

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最後までのお付き合いありがとうございました!

【書評】ホメ出しの技術 澤田智洋 宣伝会議

今週のお題「練習していること」
練習していることは、感謝することとホメることです。この2つは簡単なようですが、実際やろうとするととても難しいです。おそらく、恥ずかしいなど感情の壁があって、素直に言葉に出せないからだと思います。今回は、ダメ出しならぬホメ出しの技術を教えてくれるというすんごい本を紹介します。(笑)

 

【1.本書の紹介】

人をホメることは大切だとよく言われますが、皆さんは、上手にできていますでしょうか?

特に子供や部下は、ホメると育つというタイプも多いようですので、ホメる技術は磨いておきたいですね。

しかし、人をホメるべきだという人もいれば、むやみにホメるべきではないという人もいます。

どっちなんでしょうね?

ちなみに私は、ホメられた方が、頑張ろうと思う方です。(笑)

このブログについても、誤字脱字をご指摘してくださる方がいらっしゃいます。

これは、とてもありがたい事なので、これは引き続きお願いしたいと思います。

それに加えて、ホメて頂くと励みになりますので、ご遠慮なさらず、ビシバシホメて頂いても全く問題ございません。
 
私で良ければ、いつでも練習台になりますので、練習してみてください。(笑)

とは言え、上手くホメるのは難しいと思います。
 
さて、うまくホメるにはどうしたら良いのでしょうか?

【2.本書のポイント】

私は、ホメ出しの目的をこのように定義しています。
相手の「資産」になり得る言葉を贈ること。これがホメ出しする理由の全てです。
 
遠藤周作さんはお母さんから「お前には1つだけ良いところがある。それは文章を書いたり、話をすることが上手だから、小説家になったらいい」と言われ、本当に作家になりました。これが「一生のよい言葉」です。
 
「褒め出し」の1丁目1番地は、相手に「惚れる」ことです。
 
惚れレンズをかけて、観察になるとは、多角的な視点で、多面性の発見を目指す姿勢なんです。そして、観察の結果、もたらされた面の数だけ、ホメ出しは可能になります。
 
ホメ出しの姿勢に通底しているのは、「相手を信じる」ことです。思わぬ発見が相手の中に隠れているに違いない!そう心から信じることです。新大陸は、もう世界にはないけれど、目の前の人の中にあるのです。そう信じる冒険家にだけ、発見がもたらされます。
 
相手が自覚していない道こそ、ホメ出しするべきなのです。
 
ホメ出しすべき3つのタイミング
①相手が自信を失っている時
②相手に努力の跡が見えた時
③自分が相手に嫉妬した時
 
「ここしかない」「今だ」と言う絶妙なタイミングでホメ出しすることで、相手をホメ出し、ホメ生かすことができるのです。
 
相手が主役だと考える方が、コミニケーションは上手にいきます。私は人の話を聞く時、まるで劇場で素晴らしい芝居を見ているような気持ちになります。
(小松成美)
 
私は、誰に対してもフラットに接する。何歳であろうと、ただの人間だから。
私は、人間が1番面白いと思う。自分では知り得ない立場に、誰もがいるから。
(小松成美)
 
ホメ出しの表現
①オーバー
インド人もびっくり。インドカレー!(エスビーカレー)
 
①例える
それは、小さな栄養士。(カロリーメイト)
 
③ポジ転
青春がないのも、青春だ。(MATCH)
 
④新足し算
細マッチョ。(サントリープロテインウォーター)
 
⑤リズム
何も出さない何もひかない。(サントリーピアモルトウイスキー山崎)
 
⑥競合との比較
モノより思い出。(日産セレナ)
 
⑦心の声ダダ漏れ
うまいんだな、これがっ。(サントリーモルツ)
 
⑧遠回りの近道
金沢に来るなら、春か夏か秋か冬がいいと思います。(金沢市)
 
⑨みんなが天才
女の子は、振り出しに戻る名人だから。(earth music&ecology)
 
人の素晴らしいとこを見つめる見つける目があるから、あらゆる人を尊敬できる。
 
息子が特技を披露している時、彼の目には星が入っています。キラキラと輝いています。息子と世界と髪に調和し、生命力がみなぎっているのです。この瞬間をホメずして、いつホメめれば良いのでしょうか。
 
ふだんを変える。それが一番人生を変える。(本田技研工業)
 
ホメ出しとは、ささやかな、でも力を持った、社会貢献である。

【3.本書の感想】

ホメ出しとは、社会貢献なんですね。

 

確かに、世の中ホメ出しする人ばかりだと、明るい世の中になっていると思います。

 

引きこもっている人も思わず、ホメ出しされたくて外に出てくるかもしれません。

 

そのくらいのパワーがあるように感じました。

 

コピーライティングの事例がありますが、とても言葉が洗練されていて素晴らしいですね。

 

私も、こんな素敵な言葉でホメ出しできるようになりたいなと思いました。

 

たくさんの言葉を仕入れて、言葉に磨きをかけていきたいと思います。

 

ホメ出しの技術が上達すると、きっと人間関係も良くなり、楽しい人生になる気がします。

 

イタリア人の男性は、女性を見ると声を掛けないと失礼だとする文化のように、日本人は、他人に会うと挨拶をするようにホメ出しをする。

 

こんな文化にが定着すると、日本は本当に世界から憧れの国になると思います。

 

ホメることが苦手な人、ホメ方を少しでも学んでみたい人、人間関係をよくしたいと思っている人は是非、読んでみてください!

 

ホメ出しの技術 

 

【4.関連書籍の紹介】 

100点のほめ方って気になりませんか?

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ポジティブにフィードバックすると、動きが変わります。

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ダメ子育てを卒業しましよう!

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コーチングを上手にしましょう!

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伸びる子は何がすごいのでしょうか?

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最後までのお付き合いありがとうございました!

【書評】「アート思考」の技術 長谷川一英 同文館出版


 

今週のお題「卒業したいもの」

春は花粉症のシーズンですね。私は、最近軽度の花粉症になっています。花粉症のつらさは、花粉症になってみないとわかりませんね。ひどい人の鼻をかむ回数というかティシュの消費は半端ないですね。毎年、このシーズンになると花粉症を卒業したいと思っています。今回は、アート思考がイノベーションを創出するという事を教えてくれるすんごい本を紹介します。(笑)

【1.本書のポイント】

最近は、デザイン思考という考え方が流行っていて、どこもかしこもデザインデザイン、と言っている感じがします。
 
会社組織は、効率化していくものなので、結局は単純作業になります。
 
そうすると、前後のことは考えなくなるので、その製品やサービスを受け取る人がどのように感じたりするのかなど考えるヒマがありません。
 
だから、目の前の事を一生懸命、時間通りにこなすことに必死になります。
 
少々、粗くても。
 
そういう会社は、そのうち付加価値の高いものを作れなくなり、値段勝負になって、さらに人間が機会のように使われて、ブラック企業化していくという悪循環に陥ります。
 
一方、日本企業が素晴らしいコンセプトを考えて、他とは違う製品サービスを創るためには、アート思考が良いそうです。
 
さて、アート思考とは、どのように使えば良いのでしょうか?

【2.本書のポイント】

アート思考を、「自らの関心・興味に基づき、常識を覆す革新的なコンセプトを創出する思考」と定義します。
 
デザイン思考とは、「商品やサービスを使うユーザの視点から、ビジネス上の課題を見つけ、解決する解決策を考えること」を指します。
 
日本企業が、革新的なコンセプトのイノベーションを起こすことができるようになるには、現代アートのアーティストたちの思考や行動に着目するのが有効だと考えています。現代アーティストが作品を制作するときに、自らの関心・興味を起点に革新的なコンセプトを考え出しているからです。
 
アートは必ずしもアーティストによって作られる必要はなく、斬新なアイディアを提起することこそ価値がある。
 
科学の歴史において、人類に利益をもたらした重要な発見のほとんどは、役に立つためではなく、自分自身の好奇心を満たすために研究にかきたてられた人々によって成し遂げられた(アブラハム・フレクスナー)
 
真のイノベーションは人々が自由な心と集中力を持って夢を見ることのできる環境から生まれる事は確かである。(ジャン=ルー・シャモー)
 
アーティストが作品を制作する過程を追体験する5つのステップ
ステップ1:現代アートの作品鑑賞でアーティストのコンセプトを探る。
ステップステップ2:興味を持った社会事象についてリサーチし題材を集める。
ステップ3:集めた題材から常識を覆すコンセプトを作る。
ステップ4:作品を制作することでコンセプトを可視化する。
ステップ5:革新的コンセプトから事業プランを構想する。
 
なるべく多くの作品に触れて、こんな革新的なコンセプトを考えているのかと言う驚きを経験することが効果的。
 
アーティストたちに、どのように作品コンセプトを作ったのかを尋ねると、「リサーチして根本から考えることを繰り返しているうちに、思考が飛躍する時がある」といいます。
 
「往復書簡」
忙しい中では、なかなか良いアイディアは出てこないので、スピードダウンさせることも必要ではないと考え、提案したのです。
月に1回程度、参加者に作品を創る題材とお題が送られてきて、そのお題について思ったことを作品にして返送するというもの。
 
アーティストはあえて極端な非効率性を求め、その無駄の細部に真実を見出そうとする場合があるが、企業では効率性が求められる。しかし、双方とも世界をより良くしようとしている点では共通しているので、お互いがフラットな関係をもてる場をいかに作っていくかが重要です。(久門剛史)
 
【目次】
■Prologue ──イノベーションへと導く「アート思考」
■第1章 これまでにないイノベーションを起こす「アート思考」
■第2章 革新的なコンセプトを考え、実現させるアーティストの3つの力
■第3章 「アート思考」の実践①「アート思考」を身につけるワーク5つのステップ
■第4章 「アート思考」の実践②アーティストと協業する「アーティスティック・インターベンション」
■第5章 「アート思考」の実践③アートから得るSDGsの新たな視点
■Epilogue ──「アート思考」で「2回目のコペルニクス的転回」を目指す

【3.本書の感想】

企業は利益を少しでも高めるために、生産性を高めたり、効率性を追求してしまいます。

 

その結果、同じものをいかに速く作るかに注目する為、製品自体の魅力が上がりません。

 

そうすると、人件費勝負になってしまします。

 

付加価値を上げる。

 

これに近いのが、革新的なコンセプトを創ることです。

 

同じような製品はありますが、考え方が共感されると、その製品にお客さんをひきつけます。

 

ウォークマンは、家から音楽を持ち出すというコンセプトで一世を風靡しました。

 

ななつ星(JR九州)も「移動のための乗り物」から、「移動を楽しむ乗り物」にコンセプトにした結果大変人気を得ています。

 

モノづくりは、いかに安く作るかという点で、頭打ちになっているところがあると思います。

 

今までは、価格を抑えて、いかに良いモノを作るかという事を一生懸命考えてきました。

 

しかし、新しいコンセプトを考えるという点では、まだまだ未開拓な場面も多いと思います。

 

アートとは、美しいものをつくるものだと思っていましたが、近代アートは、新しいコンセプトを創る事なんですね。

 

そう言われると、ピカソの絵が、多面的な視点から描いたものだと言われて、なんとなく納得できるような気がします。

 

ピカソの絵は、「アートは美しいもの」という視点から見ると、どうしてもアートには見えません。(笑)

 

特に、近代アートは、理解しづらいものが多かったですが、それは、自分が美を基準にしていたからだとわかりました。

 

これからは、コンセプトは何か?これに注目してアートを鑑賞したいと思います。

 

この本は、デザイン思考を一歩進めた、新しい考え方を紹介しています。

 

新しい製品・サービスの創出に困っている方、近代アートを理解したい方には、大変お勧めです。ぜひご覧ください!

「アート思考」の技術

 

【4.関連書籍の紹介】

デザイン思考で有名な企業はこちらで紹介

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経営にデザインを持ち込むとこんな感じ

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イノベーションは1人から始めます

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ガラパゴスが悪いわけではありません

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最後までのお付き合いありがとうございました!

 

 

【書評】日本製鉄の転生 上阪欣史 日経BP

今週のお題「小さい春みつけた」

春と言えば暖かいというイメージがありますが、熱闘している場所がありますね。それは、そう、甲子園です。春の選抜高校野球大会ですね。ここでは、日本の高校野球球児が頂点をかけて熱戦が繰り広げられます。春の甲子園が始まるといよいよ春です。熱闘と言えば炎。炎と言えば鉄ですね。鉄をつくる為には、かなりの高温で熱する必要があります。製鉄所はある意味、常に熱闘なのかも知れません。日本のモノづくりを支え、日本を代表する製鉄業界のリーダーで、大赤字から最高益に大転換した日本製鉄を紹介するというすんごい本を紹介します。

【1.本書の紹介】

日本製鉄という会社をご存知ですか?
 
新日本製鉄、通称、新日鉄なら皆さんご存知だと思います。
 
新日鉄が2012年に住友金属と経営統合し新日鉄住金に、2019年に日新製鋼を完全子会社化し「One Nippon Steel」の意味を込めて日本製鉄と社名変更しました。
 
2023年度見込み売り上げ9兆円、社員数約11万人の巨大企業です。
 
個人的には、IT系の企業に比べると鉄業界は、イノベーションの起きにくい業界だろうなと思っていましたので、あまり気に留めていませんでした。
 
大企業は、いわゆる大企業病から崩れ落ちてゆく企業が多いですが、新日鉄もあまりいい話がなかったので、もう時間の問題かもしれないと思っていました。
 
ところが、知らない間に、不死鳥のようによみがえりました。
 
よみがえった以上に、勢いがついて元気ハツラツになっています!
 
これはどうしたことでしょうか?
 
いったい、日本製鉄には何が起こったのでしょうか?
 

【2.本書のポイント】

橋本の製鉄所訪問回数は1年に30数回に及んだ。これは、どの歴代社長より多い。直接対話で課題をあぶり出し、利益につながる改革をやり切ってもらう。そんな覚悟の現れだった。
 
改革に邁進する日本製鉄は、薄利多売を避け、競争力が高い高級鋼を拡販する勝ち筋を描いていた。
 
橋本はシェアには目もくれなかった。販売動向が気にかからないと言えば嘘になる。それでも橋本は、「営業にシェアは一切聞かない」と自らを戒めた。
 
橋本は、「(顧客の購買担当者に)値上げを受け入れてもらえないなら供給はできない」と伝えて欲しいと指示したのだ。
 
値上げ受け入れを自動車メーカー側の社長マターにし、社長同士、同じ土俵の上に立つ狙いだった。価格の適正化が鉄鋼メーカーにとってどれだけ大事かを、わかってもらうための賭けだった。
 
日本製鉄は宝山とトヨタにそれぞれ約200億円の損害賠償を要求。さらに宝山の電磁鋼板を採用しているトヨタの電動車の製造・販売を差し止める仮処分を申請した。最大顧客であるトヨタを訴える━。日本製鉄がそんな強硬手段に出るのは極めて異例のことだ。
 
顧客至上主義の精神が、民間企業としての日本製鉄の競争力を阻む原因の1つだったのではないか。強気の価格交渉や最大顧客とも対峙した法定闘争は、そうした顧客至上主義から脱却する一歩でもあった。
 
安定した財務基盤と、市場環境に左右されない稼ぐ力。その両方を兼ね備えたのが今の日本製鉄と言える。
 
産業が爆発的に拡大する今のインドの姿は、かつての日本の高度成長期と重なる。その局面にあって、日本の国づくりを鉄作りで支えたDNAを持つ日本製鉄が、インドの基幹産業の請負人になろうとしているのだ。今の日本製鉄が描く「グローバル3.0」は、世界の成長国の国づくりを担うことなのかもしれない。
 
橋本の座右の銘は「事上磨錬」。中国民謡の思想家、王陽明が残した「行動や実践を通してしか知識や技能は磨かれず、人間の実力は身に付かないという意味の格言だ。
 
計画や手順ばかりが重視されると、人は指示待ちになり、相違工夫しなくなる。計画にとらわれると環境の変化や想定外の事態が起きても対応できず、思考も停止する。計画や評価が過剰になって行動が軽視され、本質をつかんでやり抜く野生が日本から失われつつある。(野中郁次郎)
 
上阪(著者):国内粗鋼生産能力、5000万トンを1000万トン削減すると言う号令をかけました。社内の反応はどうだったのでしょう?
橋本(社長):諸悪の根源は余剰能力です。それを削るには高炉から止めるしかない。それをわかってもらうため、国内製鉄事業だけの損益を取り出して、製鉄所に示しました。製鉄所では相当乱暴なことも言いました。「自分の給料を自分で稼いでいない。子供や孫に頼っている老人と一緒だ」と。
 
価格形成力を持てないと言うのは、営業以前の話です。事業の構造が間違っている。つまり、経営そのものに問題があるんです。だから、経営の諸悪の根源である余剰生産能力の改革から着手したわけです。
 
(製鉄所の合理化を進め)固定費はこれ以上下げられない。その中で従業員の賃金も戻さないといけない。(売り上げ額から変動費を引いた)限界利益を増やす必要があります。そのためには単価を上げるしかなかったのです。
 
1つだけこだわったKPI(重要業績評価指標)は何だったかと聞かれたら、私は「社員に支払っていた給与をどれだけ増やせたか」だと言うでしょう。
 

目次

第1章●自己否定から始まった改革 5つの高炉削減、32ライン休止の衝撃

第2章●「値上げなくして供給なし」 大口顧客と決死の価格交渉

第3章●異例のスピードで決断 インドで過去最大M&A

第4章●動き出すグローバル3.0 「鉄は国家なり」の請負人に

第5章●国内に巨額投資の覚悟 高級鋼で勝ち抜く「方程式」

第6章●脱炭素の「悪玉」論を払拭せよ 鉄づくりを抜本改革

第7章●「高炉を止めるな!」 八幡の防人が挑む改革後の難題

第8章●原料戦線異状あり 資源会社に巨額出資

第9章●橋本英二という男 野性と理性の間に

【3.本書の感想】

営業経験のある私からすると、天変地異のようなことが起きています。

 

私が営業をしていた頃も、お客様の言う事は絶対で、値上げをするなんてことは絶対に言えない事でした。

 

その為、家電に代表するように、高機能になりながら価格が上がらず、値段が下がっていく儲からない時代になってしまったと思います。

 

お客様は、自分たちを生かしてくれるからこそ神様でありますが、買い叩いて息の根を止めるようなお客様は神様じゃないですね。

 

どこからか、「お客様は神様です」が独り歩きしてしまったように感じます。

 

これが失われた30年と言われる日本の停滞期を、長引かせた大きな原因の一つかもしれません。

 

かたや今、いろんなところで値上げが行われていますね。

 

原料費高騰を原因とする値上げには、我々も食料品購入で実感しているところだと思います。

 

企業間でも、今まででは考えられなかったような値上げの交渉が行われています。

 

そして、春闘に向かい企業の大幅な賃上げも報道されています。

 

これが当たり前になると、いよいよデフレ脱却になると思います。

 

私個人的には、モノの値段が上がる以上に、給料がもっともっと上がる事を期待しています。(笑)

 

日本は、コスパを求めすぎて、安さをベースにし過ぎたと思います。

 

価値あるモノやサービスを販売することに、もっと自信を持っていくべきだと思います。

 

この本は、大企業のどん底からの復活劇を味わいたい人、自社の業績を回復させたい人、企業人としての情熱を失いかけている人、経営のあるべき姿を確かめたい人にお勧めです。

 

ノンフィクションで感動できる数少ない本です。是非、読んでみてください!

日本製鉄の転生 

【4.関連書籍の紹介】

もう1つのV字回復のドラマがここに。

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日本人の給料が安い理由がわかります!

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時代の変化が来ています。会社を大きく変えましょう!

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お客さんに買ってもらうために大事なこと。

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京都のカリスマ経営者は、どこが似ていてどこが違うのか?

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会社は経営者で決まります。

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最後までのお付き合いありがとうございました!

 

【書評】ウルトラ・ニッチ 浜田寿人 ダイヤモンド社

今週のお題「大発見」

デフレの世の中が普通だと思っていました。しかし、物価が上がらないことにある種居心地の良さを感じている間に、世界の中で日本の経済力が落ちてしまいました。コスパという言葉、これが良くないことを発見しました!この言葉が、日本の停滞を招いたと言っても過言ではありません。そんなこと教えてくれるすんごい本を紹介します。(笑)

【1.本書の紹介】

WAGYUMAFIAってご存知ですか?

 

私は、ホリエモンが焼き肉屋を始めたんだろうな~くらいにしか知りませんでした。


実は、WAGYUMAFIAには、本書の著者である浜田さんという創業者がいて、ホリエモンはどちらかというと事業のお手伝いをしている感じです。


WAGYUMAFIAは、国産高級和牛を販売する業者です。


肉を安く売るのではなく、その価値に見合った高い価格で販売しようとしています。


さて、デフレと言われている現在において、高級肉を高く売って、事業はうまくいくのでしょうか?


【2.本書のポイント】

 

きちんと勉強し、きちんと見聞きしておくからこそ、自分の言葉で和牛についてしゃべれるようになるのです。借りてきた言葉ではなくて、自分の言葉「浜田語」で話せているかどうか。独自の世界観やストーリーが出せているかどうか。そのためにも学びを深めなといけない。
 
「物量大=安く売る」のではなく、トップレベルなので「ある程度の物量と高く売ることで、新しいマーケットを創出していく」ことが重要です。
 
長いことやってきたプロとやるわけだから、業界の人間と戦える位の知識は1人でつけて、戦えるようにしないとあかん。
 
1人でやったらいい。経験を積んだら良い。強いものが勝つ業界だ。簡単やで、1キロでも多く高く売った人間が勝つ。難しく、考えるな。
 
アメリカでは、「伝わらないことが基本」です。そして、こちらの方が、世界のスタンダードなのです。
 
グローバル視点で真実の価値に気づけないことこそ、日本人の弱さです。逆に、ここに気づけると、宝の山が見えてくるのです。
 
日本のプロダクトを使って、日本のアイデアを使って。日本にいながらして、世界のマーケットに挑戦できる。そんな時代が来ているのです。そこに早く、多くの人に気づいてほしいと思っています。
 
僕は素人を騙す仕事は嫌だ。玄人をうならせる仕事をしたいんだ。
 
ニッチなことが、価値としても、マーケットバリューとしてもしっかりしていて、わかりやすい。つまり、説明をしなくて良いのです。
 
よく日本人が陥りがちな、「日本の伝統文化や民芸品は、外国人には面白がってもらえるのではないか」と言う発想も、前提が間違っています。面白がる前に、なんだかわからないのです。
 
食の仕事はみんなが幸せになるのです。おいしいものを食べて、嫌な顔する人はいない。みんなを笑顔にできる仕事なのです。
 
だって、好きなことをやるんでしょ。それが1番だから。だって、努力は好きに勝てないから。
 
気に入ってもらえたら、また買ってもらえる。リピーターにもなってもらえるのです。これはeコマース時代の深い学びでした。リピートしてもらうのに最適な商品。それが食なのです。
 
絶対にコピーされないものを作るべきだ。参入障壁が高い、高付加価値、模倣されないと言う3つのポイント
 
トリュフやキャビアやワインに学ぶ必要があります。ブランド力のあるものは、必然的に高くなる。高くても売れるのです。
 
日本一のマグロ漁場と言われる。大間のマグロ、漁師の平均世帯収入は7千万円。後継者不足問題は全く存在していない。
 
自分が大切にするクリエイティブな領域に自分の時間とお金を少しでも投資する。
 
髪の毛と靴だけはきれいにしなさい。(帝国ホテル 名ホテルマン田代健一)
 
どうやって価値をつけ、マーケットとつながるか。コモディティー化するものと、高付加価値のものを分けていくか。海外の目線で編集する、と言う視点でも、ワインのビジネスは大いに参考になります。
 
「安いことが良いことだ」と言うマインドを、日本人はそろそろ変えなければいけないと思っています。
 
コスパという言葉をこの国からなくさないとダメだと思っています。こんなダサイ言葉を使っている国は日本だけです。
 
コスト換算した利益ではなく、クリエイティブ料が乗る、と想像すればいいと思います。日本は、このクリエイティブ料を意識しないといけないと思うのです。
 
言葉で売れる時代は終わった。写真や動画、1秒で伝わるような圧倒的な興奮が必要。
 
動画を編集する必要ないと僕は思っています。今は作り込んだものよりも、生っぽいものの方が、支持される時代なのだと思います。
 
楽しさがマネジメントの1番のポイントだと思っています。いざ、やりがいを見つけた人は、飛躍的に伸びる。
 
限られた時間の中で自らのポテンシャル領域を最大限にレバレッジできるのは、誰と一緒に働くかです。信頼できる優秀なチームこそ全てです。
 
歴史ある産業の中にも、世界に通じるカテゴリがまだまだ多く存在すると僕は感じています。
 
自分を信じること。良いビジネスをしたい、たくさんの人の役に立とうと考えること。
 
僕がぜひチャレンジして欲しいのは、世界に出ていくことです。
 
僕の人生の歴史は失敗の歴史でした。WAGYUMAFIAもたくさん失敗しています。でも、失敗したほうが、面白い人生になる。世界に出れば、そういう人たちがたくさんいます。そして、そういう人たちはとても魅力的です。

 

【目次】

はじめに ── 日本のニッチが世界のメジャーになる

第1章 小さく始めよ

第2章 ウルトラ・ニッチにフォーカスする

第3章 何をポイントに進めていけばいいか?

第4章 どんなチームを作ればいいか?

第5章 世界に響くPRの方法

第6章 どう事業を広げていくか?

おわりに ── 誰もやっていない今こそが、まさに最大のチャンス

【3.本書の感想】

この本では、安売りをするのではなく、価値をつけて高く売れ!と言います。

 

日本では、モノを高く売るのはなんとなく道徳に反するような気がして、高く売ることをためらいがちです。

 

しかし、高く売ることで販売業者は利益を確保でき、販売業者が高く買う事で、生産業者は事業を続けることができます。

 

安売りは必ずしも正ではないという事です。

 

モノそのものではなく、モノを買って体験することに価値をつけて高く売ることは間違いではないと言います。

 

その価値は、クリエイティブなところで決まるので、仕入れ原価をもとに売価を決めるべきではないといいます。

 

だから、もともと安いモノ、どこにでもあるようなモノで勝負をすべきではありません。

 

ニッチという希少性を担保に高く売る事を考えるべきだしています。

 

日本人は、みんな中流で節約家とい概念がありますが、日本、特に世界にはお金持ちがたくさんいます。

 

そんなお金持ちが、大金を出しても欲しくなるようなことを考えることが大切です。

 

お金持ちは、体験にはお金を惜しみません。

 

まさに、プライスレスです。

 

そのようなビジネスをつくり、価格を思い切って高く設定することが大切ですね。

 

この本では、価格の重要性つまり事業の継続のヒントが得られます。

 

安価で多売の商売は、長続きしません。

 

適正な利益を取るからこそ、事業は継続できます。

 

事業を検討している人には気づきがたくさん得られると思います。

 

コスパがすべてだと思っている人、商売が儲からなくて困っている人は、是非ご覧ください!

ウルトラ・ニッチ 

 

京都のWAGYUMAFIAは、東京よりもリーズナブル価格の様です。

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【4.関連書籍の紹介】

スタートアップを起こそうとしている人はこれ!

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きちんと伝えることが、利益につながります。

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AIで走り続ける日本期待のスタートアップです。

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1億円よりも大事なものとは。

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買う気にさせるにはどうしましょう?

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最後までのお付き合いありがとうございました!

【書評】瞬読式時間術 山中恵美子 三笠書房 

今週のお題「習慣にしたいこと・していること」
習慣にしていることは、読書です。読書をしていて疲れてきたり、読書に飽きたりすると、読書の本を読んでモチベーションを上げています。もっと早く読みたいなと感じた時には、速読の本を読んで試したりしています。今回は、瞬読という速読を展開している著者が、あなたの時間を倍にする!というすんごい本を紹介します。(笑)


【1.本書の紹介】

時間術の本は、たくさん出版されています。
 
それだけ、時間をうまく使えていない人が多いという事ですね。
 
時間術は習慣と大きく関係しますが、いかに無駄なく、自分のやりたいことを多くできるのかがポイントになります。
 
最近は、スマホの影響もあり、自分のしたいことをできない人も増えているのではないでしょうか?
 
スマホで何かをしようと思ってスマホを触って、ストレートにできたことってありますか?
 
私は、例えば、電車の時刻を調べておこうと思った時、何かのお知らせやSNSの着信マークに引きずられ、そちらの対応をしている間に、何をしようとしていたんだっけ?となる事もしばしばです。(笑)
 
スマホは時間の大泥棒と言われていますが、逆に時間を増やしてくれるものはないのでしょうか?
 
さて、自分のしたい事を確保する時間術とは、一体どのようにするのでしょうか?

【2.本書のポイント】

目の前の仕事を懸命にこなすだけでは、時間は生み出せない。
 
人生の目的はタスク、つまり作業をこなすことではありません。タスクのために時間を使うのではなく、自分のために時間を使うのだと思えば、休日に1日中休息していたとしても、罪悪感は生まれないでしょう。
 
人間の脳は、幸せな気持ちで1日を埋め尽くせなくても、1日の締めくくりをポジティブな気持ちで終えると、不思議と充実感を味わえるようになっています。
 
最先端の技術にも経験や直感が必要になる。
 
時間は平等ですが、仕事ができる人ほど「使える時間」をたくさん持っているのです。
 
苦手なことを克服しようとするのも時間を浪費する原因の1つです。
 
読めば読むほど、様々な分野のディープな知識を吸収できる本こそ、成功への究極の時短ツール
 
瞬読は自分にとってプラスになること、自分がしたいことを直感で感じられるようになる
 
私は初対面の人と会う時やセミナーに参加する時など、あらかじめ3個位の質問を用意しています。質問は話し手の人の味方になってくれます。
 
語学を勉強するために時間をかけるのなら、世界中のいろいろな国の言葉を翻訳するツールを持って、すぐに世界へ飛び出した方が良いと思います。
 
大事なのは、「自分は何を考えて、何に興味を持ち、何ができるのか」と言う自分自身の中身です。
 
イノベーションを行う組織は、昨日を守るために時間と資源を使わない。昨日を捨ててこそ、資源、特に人材と言う貴重な資源を新しいもののために解放できる(ピーター・ドラッカー)
 
自分にとって不要な仕事や負担を捨て、本当にやらなければならない仕事に集中すれば、頭の中が整理され、パフォーマンスは向上します。
 
私は、何事も一流の人から学ぶ事は最大の時短術だと考えています。
 
私たちは、時間がないのではなく、必要のないことに時間をとられているだけ。
 
思い切ってやらなくていいこと、やりたくない事は削除するのが自分の幸福度を上げるための最善策です。
 
やりたくないことも、どうせやるなら楽しんでやる。
 
何でも最初の頃は人一倍やってみて、人よりも早く成長する。それも時短術の1つです。

【3.本書の感想】

巻末には、瞬読の体験ができるようになっていますので、瞬読のCM的な本になっている面もあります。(笑)

 

この本では、本を読むことの大切さを主張しています。

 

いろんな事を知ることが結局、最短時間で成果を出せることにつながります。

 

多くの本を読むための手段の1つとして、瞬読がお役に立てますと言った感じです。

 

この本で取り上げられている時間に対する考え方や時短術もおそらく、読書を通じて得た知識だと思います。

 

おそらく瞬読を使って。(笑)

 

知識が増えると最短でいろんな事ができるますので、やっぱり、知識を増やしていくべきですね。

 

そのためには、読書を続けて行きましょう!

 

毎日時間に追われている方、時間のコントロールでお悩みの方は是非読んでみてください!

瞬読式時間術

【4.関連書籍の紹介】

今からでも遅くありません。親が何を読むかで子供が天才に変わります!

親読書ベスト「子どもが天才になるための選書術」

 

瞬読の本はこちらです。

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日本風で壁を感じたら、米国風で行きましょう!

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最終的には、お金に変えることが必要です。

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本を読んだら、アウトプットしましょう!

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たくさん読んだら覚えてられないですね。それでも覚えている本が本物です。

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読書の方法を先人に聞いてみませんか?

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三行で心を打ちましょう!

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名著を読みましょう!

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お子さんから質問をされる前に読んでおきましょう!

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最後までのお付き合いありがとうございました!

 

【書評】一流ファシリテーターの空気を変えるすごいひと言 中島崇学 ダイヤモンド社

今週のお題「大移動」

大移動といえば、机の上に知らず知らずのうちに溜まってくる本の大移動をしました。本を机の上から床の上に動かすのが第1ステップ。本棚の隙間を開けるのが第2ステップ。床から本棚に移動させるのが第3ステップです。このステップの中で一番大変なのは第2ステップです。なかなか本を捨てないので、本棚に隙間をつくるのが大変です。何か1つ考え方を変えれば、本の収納に執着しないのでと思っています。ひと言で本棚の様子は変えるのは難しいですね。今回は、会議などの打合せの場で、空気を大きく変えるひと言を教えてくれるすんごい本を紹介します。(笑)

 

【1.本書の紹介】

人が集まって議論をする場というのは、ファシリテーターの腕によって方向性が大きく異なってくると思います。
 
可能であれば、会議でファシリテーターを務めるのは避けたいですよね。
 
いつもいつもうまくいくわけではないし、うまくいかなかった時は、責任を感じて重たい気分になります。
 
一参加者であれば、ボケーっとしていられますが、ファシリテーターの役割をしている時は、居眠りどころか、気を抜くこともできません。
 
真剣に取り組んでも、うまく運ばないことはあります。
 
そんな時でも、一流のファシリテーターであれば、空気をかえて上手く進めていくそうです。
 
では一体、どんな言葉で雰囲気を変えているのでしょうか?

【2.本書のポイント】

「武者ぶるいしています」
「心臓がワクワク小躍りしています」
「手に汗を握っています」
どれも「緊張しています」の言い換えですが、かなり印象が変わりませんか?
 
「ピリッとした空気でやる気満々です」
やや強がりな言葉でも、口に出すことによって、自分を自分で自分を騙す効果を期待できます。
 
自分が今やっていること、自分の貢献したいポイント、期待を伝える内容の自己紹介をしましょう。
「今、営業で新製品を担当しています。現場のナマの情報をお伝えすることで、今日は新製品の応援団を増やしたいと期待しています」
 
何のために集まったのかわからない。そんな時のひと言
今日の会議の目的は、新しいオフィスの整理整頓計画の立案です。
 
自由に発言してもらいたい。そんな時のひと言
今日のルールは、人の発言を絶対に否定しないことです。
 
冷たい空気をなんとかしたい。そんな時のひと言
この時間を最高のひと時にします。そのために私はベストを尽くします。
 
一言で場を温めたい。そんな時のひと言、
この部屋の真剣な雰囲気のおかげで、私もだんだん調子が出てきました。
 
「おかげさまで」を付け加えるだけで、参加者の貢献欲求がしっかり出される。
 
お願いせずに発言してもらいたい。そんな時のひと言、
林さん何か言いたそうな顔をしておられます。
 
質問が出ず、残念な空気。そんなときのひと言
何か気になることや確認したいことがあればどうぞ教えてください。
 
一言で場を温めたい。そんな時のひと言
それはきっと大変でしょうね。
 
相手を認めていることを伝えたい。そんなときのひと言
大切なことをおっしゃったと思います。
 
盛り上がるあいづち
【家さ出たな】
い・・・いいですね 
え・・・エエ!
さ・・・さすが!
で・・・ですよね
た・・・たしかに
な・・・なるほど!
 
独りよがりな印象を避けたい。そんな時のひと言
ここまでの話は伝わっていますか?
 
意見の意見の違いが大きすぎる。そんな時のひと言
一案とニ案のメリット、デメリットを出していきましょう。
 
厳しい攻撃を避けたい。そんな時のひと言
言いにくいことをご指摘いただきありがとうございます。
 
やたら口を挟んでくる人を止めたい。そんな時のひと言
ありがとうございます。おかげでアイディアが浮かびました。
 
相手がなぜ悩んでいるのかもわからない。そんな時のひと言
そう思うようになったきっかけを教えてもらえますか?
 
【目次】

はじめに

第1章 空気がカタくて、重くてうまく話し出せない

    会話のスタートで空気をほぐす言葉

第2章 空気が冷たくて話が続かない応えてもらえない

    会話のキャッチボールが生まれる言葉

第3章 信頼されてない雰囲気で空気が痛い

    認めてもらえる言葉

第4章 空気がよどんで話が進まない時間が足りない

    ピリッと集中力が上がる言葉

第5章 けんか腰の荒れた空気が怖い

    お互いの動揺を静める言葉

第6章 空気を乱す困った人の対処法

    みんながチームになれる言葉

おわりに

【3.本書の感想】

空気を変えるひと言というのは、自分を中心に考えるのではなく、発言者や会議参加者の気持ちを考えた言葉が多いですね。

 

会議の中、焦る場面での発言は、考える時間が十分ではないので、つい正直な言葉を選んで墓穴を掘ってしまいがちです。

 

そんな失敗を避けるためにも、ふだんから、このようなひと言を準備しておくことが必要だと思いました。

 

特に、ファシリテーターと言われるような、会議進行に関わる方は、多くの修羅場を体験されていると思いますが、できることなら、修羅場は避けたいですね。

 

ファシリテーターを生業にしている方には、ぴったりの本です。

 

今度初めてファシリテーターを務めることが決まりどうしていいのかわからない方、会議参加者として気の利いたひと言を準備しておきたい方は是非、読んでみてください!

空気を変えるすごいひと言

【4.関連書籍の紹介】

話す前に準備をしましょう!

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話を聴いてもらうための話し方があります。

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雑談で空気を変えましょう。

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打ち解けるためには雑談が重要です。

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お互いに笑って、胸襟を開きましょう!

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上手に伝えましょう!

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笑ってもらうためにはコツが必要です。

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端的に話す。これが重要です。

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雑談力を上げるために準備をしておきましょう。

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最後までのお付き合いありがとうございました!