京都のリーマンメモリーズ

京都で働くサラリーマンです。東寺や書籍の紹介をします。

【書評】 死ぬ気で学べ(Learn or Die)  プリファードネットワークスの挑戦  西川徹 岡野原大輔 KADOKAWA

f:id:bkeita:20200329175257j:plain

この本、よく見ると本の題名よりも、「日本発 AI技術者集団 PFNの思考」という帯の文字の方が大きいですよね~

 

何これ?何の本だかよく分からない、このギンギラギンが題名かと思ってしまいますよね。(笑)

 

題名は「Learn or Die 死ぬ気で学べ」の方です!

  

 

【1.本書の紹介】

こちらは、最先端技術を引っ提げて社会問題を解決していこうという、AI界では今大変話題の企業プリファードネットワークス(PFN)を紹介した本です。

 

PFNは、様々な分野に取り組んでいる為、何をしている会社か分からないと言われるので、自社を知ってもらう為に社長と副社長のトップ2名がこの本を書いたそうです。

 

このお二人自身が、東京大学大学院を出られており、様々な輝かしい賞を受賞するほど、大変優秀な方達です。

 

彼らはスタートアップでありながら、その高い技術力が認められ、トヨタ自動車、NTT、ファナックなど、日本を代表する企業と協業して、課題解決に取り組んでいます。

 

世界レベルの技術力で社会の課題を最先端技術で解決する、そんな企業が日本にも現れました

 

彼ら自身としては、産業ロボットではなく、パーソナルロボットの普及を目指しています。

 

産業ロボットに参入するには、巨大な競合が多いですが、パーソナルロボットの世界なら、まだ勝算が見込めると睨んだからです。

 

こちらはパーソナルロボットですが、少しご覧下さい。

こちらは、彼らが開発した、お片付けロボットです。

 

これは、かなり高度な技術であることがお分かりかと思います。

 

子供が散らかすので、うちにも欲しいです。(笑)

  

インターネットの世界ではGAFAを始めとする米国企業や中国企業に日本企業は大きく溝を開けらています。

 

もう、日本が復活する芽はないのか?

 

そんな失意を抱いていた日本に、自分たちの技術IoT技術を合わせることで世界に勝てるというAI技術集団が日本から誕生しました!

 

嬉しいですね!

 

こんなに高度なモノを作る技術力を持ったスタートアップ企業日本で成長しています。

 

日本期待の星と言っても良いでしょう!

 

【2.本書のポイント】

PFNは、最先端の技術を最短路で実用化することでこれまで解決できなかった社会課題に挑戦している。


学び続けるための環境をどれだけ整えられるのか、互いに刺激し合い、教え合える環境・組織をいかに実現できるかが我々の根幹にある部分だと思っている。


我々はプライベート・スーパーコンピューター世界トップクラスの並列分散技術を持つ強みを今後も活かして、最先端の技術開発を加速し、実用化する組織を目指している


ロボットが吐き出し続ける大量のデータがあれば、深層学習技術を活用して、ロボットを高度化できる。


物体の種類がたくさんあったとしても、そのような多様性に対して柔軟に対応することができる。かっちりルールを決めなくてもある程度自律的に判断できる。それが深層学習なのだ。


パーソナルロボットの世界が、ついに現実化する。様々な実世界のタスクをこなし、世界中のあらゆる場所で活躍するロボットの時代が来る-我々はそう考えている。


深層学習とロボティクスによって世界中の人がロボットを活用できる時代を生み出したい。それが我々の思いだ。


サービスを提供している会社に技術を提供することができれば、我々は技術を開発し続けることができる。


教えてもらうだけではなく、人と議論をして分野間を繋ぐことは、かなり本質的だと思う。これからはチームとして自立しつつ協調できないと技術者としての先はない。


IoT の世界-機会が生み出すデータについては、まだ誰も覇権を握っていない。Web 上のデータについては、もはや Google に勝つことはできない。だが、機械-例えば工場の中や監視カメラについては、まだまだ活用されておらず、ビジネスをしようという人達はいなかった


深層学習は、とにかくマシンパワーを突っ込めばすごいことができるというわけだ。質的な変化を起こすために、最も近い位置にあるのが深層学習であるように思えた。


自分が「面白い」と思えることに、もっと敏感になるべきだと考えた。人生は有限だ。「面白い」と思えることにフォーカスしないと、最大の成果は出せない。


機械をもっともっと賢くすることができれば、機械が協調し合えるようになるだろう。


ファナックのロボットを見たとき、強化学習を始めとした機械学習が一番うまく機能するところはここだと思った。


行動規範は四つある
※Motivation-Driven(熱意を元に)
※Learn or Die(死ぬ気で学べ)
※Proud,but Humble(誇りを持って、しかし謙虚に)
※Boldly do what no one has done before(誰もしたことがないことを大胆に為せ)


解きたい問題についてよく知っている人に話を聞いたり、生産現場や工場、病院などに足を運んで、現場で今何が起きていて、どういう課題を持っているのかを把握することを推奨している。PFN では研究者やエンジニアという職種による壁を極力なくして「分業しない」ことを大事にしている。


イノベーションは、技術のタネが実際にニーズを持っている人に何らかのかたちで伝わることで初めて実現する。


PFN では、就労時間の20%までは自由な研究ができる「20%ルール」の設定している。 


アニメ技術への取り組みは、優秀なエンジニアを集める武器にもなっている。


我々の会社の規模でも、人が増えるに従って徐々に意思疎通が難しくなりつつある。


PFN のメンバーには一つの専門知識を追求するだけでなく、複数の専門性を持ってもらいたいと思っている。たとえば、ソフトウェアに強い人がロボットのハードウェアについて学ぶ、医療分野の専門家が深層学習を学ぶなど、複数の分野をまたいだ知識を持つことを重視している。全社員が個人ページを公開し、誰がどんな専門性、スキルを持っているのかを把握できるようにしている。


実際に物理世界で人や物を動かす部分は取り残されている。そのしわ寄せが物流、eコマースのところに来ている。


今まだ直接顔を合わせる必要があるのは、言語やテキストでは伝わらない情報量がかなり多くあるからだ。


良い問題設定をしてそれを自分たちが熱中して解けば、結果として皆に喜んでもらえるものになるはずだと考えている。


私達は理論的にも意味があり、かつ、役に立つような領域を選びたい。


「こうしたい」という現場ニーズを踏まえつつ、技術者は現場の人たちが想像もしていなかったような解き方を見つけられないかを考える。全く別の解き方、漸進的な改良を見つけるところまで行くと一番良い。


我々が行っている試行錯誤の回数は膨大だ。おそらく普通の人が想像しているよりも圧倒的に多くの試行錯誤を繰り返している。考えうるあらゆる手を使っても失敗するのが普通で、今の技術では解けない場合もある。解けるかどうかも最初はわからない。  


AI の世界では必要な計算能力がデータがどんどん増え続けていて、最先端レベルのモデルを作れるプレイヤーは一握りになってきている。


計算パワーにものを言わせて大量の事例データから、機械自身に最適な表現を探索させたら、人間よりもずっといい「感覚」、すなわち表現方法を見つけられることがわかった。実際それによって画像認識、音声認識や機械翻訳で高い性能を発揮できるようになった。それで多くの人が深層学習の力に納得せざるを得なくなった。これが現実だ。

 

強化学習は「教師あり学習」に比べても、たくさんの学習サンプル(実例)が必要なので、シミュレーターの活用が重要だ。

 

「人馬一体」という言葉があるが、人がそのように AI システムを自由自在に扱えることが必要になると考えている。


他社にはできない、自分たちにしか作れない技術を作ること。我々はお金を稼ぎたいというより、新しい価値を生み出していきたいのだ。


研究開発には失敗が必要だ。失敗できる環境づくりにはものすごくコストをかけている。


社内にカフェテリアを作った理由の一つは、200人以上になっても、皆が一箇所に集まれる場所が欲しいと思ったからだ。


メンバー同士で交流する場については飲み会の補助も出す。


10年もすれば空気中のリスクファクターも正確かつ高速にシーケンシングができるようになり、どこにどんなウイルスがいるのか分かるようになるだろう。


今のハードウェアは人が設計しやすいようにできている。だが将来は深層学習が設計まで踏み込めるようになるはずだ。人には考えたり分解することが難しい形であっても、機械であれば可能な領域コンピューターであれば設計できる領域が、必ず出てくる。


スマホの中の計算パワーが10年後には今のスーパーコンピューター並みになる。そうなった時に何ができるのかと、常に考えるようにしている。


潰されないためには、彼らが簡単には追いつけないような技術を確立した上で製品にしないと難しい。


目次
はじめに  コンピューターの力で実世界の課題を解決する
Chapter 1 【存在意義】プリファードネットワークスとは何か
chapter 2 【理想】チームで成果を最大化する
chapter 3 【情熱】何よりも自由を確保する
chapter 4 【価値基準】常にラーニングゾーンに身を置くために
Chapter 5   【技術革新】深層学習の面白さ 
chapter 6 【組織開発】「何をやるか」と同じだけ重要な「誰とやるか」
chapter 7 【資本政策】9割に及ぶ失敗を「推奨」するために
chapter 8 【未来】AI とロボット、我々が見据える未来予想図
おわりに  言われていることを疑い、可能性の抜け穴を探せ

【3.本書の感想】

※Motivation-Driven(熱意を元に)
※Learn or Die(死ぬ気で学べ)
※Proud,but Humble(誇りを持って、しかし謙虚に)
※Boldly do what no one has done before(誰もしたことがないことを大胆に為せ)

行動規範の4つは、スタートアップ的な勢いと覚悟を感じさせますね。

この本は、プリファードネットワークス(PFN)事業に関係した内容になっているので、AI全般に関する説明などは特にありません。

 

今は、AIを扱う技術者集団ですが、最先端技術で社会課題を解決したいのであって、必ずしもAIをやりたいのではないそうです。

 

AIにしても、ただ研究をしてその可能性を探って終わりではなく、社会で使えるようにするのがゴールとする志が素晴らしいと思います。

 

ここまでチャレンジングな企業は、日本にはあまり無かったと思います。

 

難しいことをするので、失敗するのが当たり前であると言う程、チャレンジングな課題に取り組んでいます。

 

かなり高度な技術者集団ではありますが、20%ルールを設けたり、社内イベントを仕掛けたりして、社員のモチベーションとイノベーションを引き出そうとしています。

 

一方、他者とコミュニケーションしやすいように、カフェテリアを作ったり、飲み会に補助を出したり昭和の日本企業の様な事もやっているのが、好感を持てました。

 

10年後であれば、空気中のウイルスも見分けられる様な事を書いていました。

 

もしそうなら、今のように新型コロナウイルスに脅かされずに済むのかも知れませんね。

 

今、時代が大きく変わろうとしています。

 

変化する時代中心に、この会社がいるのかも知れません。

 

願わくば、この勢いを維持して、時代に乗って、世界的な企業まで成長して欲しいと思います。

 

そして、技術立国日本復活のノロシを上げて欲しいと思います!

 

この本は、プリファードネットワークスの考え方と将来像がよくわかります。

 

少し先の未来を見てみたい方、ビジネスマンなら読んで起きたい1冊です!

 

是非ご覧ください!

 Learn or Die 死ぬ気で学べ プリファードネットワークスの挑戦

 

AIをもっと易しく知りたいという方はこちらをご覧下さい。

www.fukuikeita21.com

本当にIoTで日本が復活するのか、よく知りたいと言う方はこちらをご参考下さい。

www.fukuikeita21.com

スマホも5Gサービスが始まりましたね! 5G時代がやってました!

5Gって何なのよ?という方はこちらをご参考下さい。

www.fukuikeita21.com

 

最後までお付き合い頂きましてありがとうございました!