京都のリーマンメモリーズ

京都で働くサラリーマンです。東寺や書籍の紹介をします。

【書評】コロナ後の世界   ジャレド・ダイヤモンド  ポール・クルーグマン  リンダ・グラットン  マックス・テグマーク  スティーブン・ピンカー  スコット・ギャロウェイ  大野和基(編)  文春新書

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【1.本書の紹介】

この本は、世界的にとても有名な知識人に、コロナ後どうなるのかということをインタビューしてまとめたものです。

 

日本人がインタビューしていますので、コロナと日本、日本の今後など、わりと身近な話題も語ってくれていますので、話がわかりやすいです。

 

さて、世界の知識人は、コロナ後の世界をどうみているのでしょうか? 

【2.本書のポイント】

ジャレドダイアモンド

素晴らしい教育システムのおかげで、日本人の女性は教育レベルが非常に高い。本来、日本人女性は優秀な労働者です。人口の半分を占め、教育レベルが高くて健康な女性が働ける環境を作れていないことが、日本の問題なのです。

 

マックス・テグマーク

遺伝子配列からタンパク質の立体構造が正確に予測できるのであれば、逆に、自分の求める立体構造を持つ分子を作成する遺伝子配列も分かるはずです。こうした情報をもとにシミュレーションをすれば、非常に短い時間で新薬を開発することが可能になるのです。

 

今後 AI がどのように発展していくかと言う「方向性」に目を向ければ、中国や一部の巨大 IT 企業が行なっているような、膨大な量のデータの入手が、AI 開発におけるアドバンテージになるとは考えにくいのも事実なのです。

 

お互いの国境を尊重し、多くの良いアイデアをシェアできるグローバルの協定を AI に関して作ることができれば、誰もが劇的に幸せになれる。そんな素晴らしいテクノロジーに AIをすべきなのです。

 

リンダ・グラットン

イギリスでもロンドンへの人口集中が問題となっていますが、今回のパンデミックを東京一極集中を緩和する契機と捉えるべきではないでしょうか。

 

何よりも日本が有利なのは、世界各国と比べて「健康寿命」が非常に長いということです。

 

研究では、年齢構成が偏っている組織よりも、ばらけている組織の方がチームの仕事がうまくいくことが分かっています。

 

人生100年時代になると、大学で学んだ知識だけでは、仕事を長く続けるのに充分ではありません。

 

最近は副業を認める企業が多くなりましたが、実は副業制度あまり生産的な方法ではありません。それよりも、週休3日にするとか、大きなプロジェクトを終えた後は2週間ほどの大型休暇をとらせるようにすべきです。

 

「どの分野のスキルを身につければ、将来的に役に立つのか」無形資産の重要性について説くと、このような質問を受けることが多いです。実は、何を学ぶかはそれほど重要ではなく、人生を通して絶え間なく学び続ける姿勢が必要なのです。

 

英語は学ぶに越したことはありません。私は日本訪れるたび、英語を話せる若者の少なさに愕然としてしまいます。

 

スティーブン・ピンカー

我々の認知能力はバイアスの影響すぐに受けます。そうした限界を克服するために、データを理解する必要があるのです。調査や分析によって得られるデータから考え、自分自身の考えだけを信頼しないよう、常に心に留めておくべきです。

 

AI はツールです。ツールの目的は人間が設定します。「危険なシステムを作らない」という倫理が守られる限り、人間の仕事や生存は脅かされません。皆さんに送るアドバイスは一つだけです。「落ち着け」です。

 

スコット・ギャロウェイ

GAFAの支配によって、我々はイノベーションが起きない時代を生きざるをえなくなりました。

 

フェイスブックの使命は金儲けであり、彼らは自分たちの仕事をしているだけです。ミスをしたのは我々です。このような企業に対して、他のメディアと同じ基準を守らせる政治家を選挙で選ばなかったからです。

 

私は、今年から来年には、GAFAを禁止する国が出てくると思います。選挙が以前より公平でなくなっている、社会が以前より分断されている、経済成長や経済的利益の大部分が国外に持ち出されている、といった理由によってです。

 

次の1000億ドル長者は、テクノロジーとイノベーションをヘルスケアに投資し、応用する人だと思います。

 

ポール・クルーグマン

歴史的にインフレ率の低迷に苦しむ国が何をしてきたか。それは戦争です。戦争は財政面から見れば公共投資。すなわち、財政支出にあたるのです。今の日本は異次元の金融緩和によって、マイナス金利です。この状況でインフレ率を上げるためには、戦争に匹敵するほどの爆発的財政支出が求められます。

 

【目次】

はじめに

第1章 独裁国家はパンデミックに強いのか ジャレドダイアモンド

第2章 AI で人類はレジリエントになれる マックス・テグマーク

第3章 ロックダウンで生まれた新しい働き方 リンダグラットン

第4章 認知バイアスが感染症対策を遅らせた スティーブン・ピンカー

第5章 新型コロナで強力になったGAFA スコット・ギャロウェイ

第6章 景気回復はスウィッシュ型になる  ポール・グルークマン

あとがき

【3.本書の感想】

各著名人が、日本事情にも詳しいので、ちょっと驚きました。

 

皆が言っているのは、コロナによって、他人に流されることなく、みんなが今までの生活を振り返り、考える時間が出来たということです。

 

 

本当に大切なものは何か?

 

やらなくてもいいことは何か?

 

コロナをきっかけに、皆さんそれぞれに考えたと思います。

 

今後の変化としては、テレワークにより、今までやりたくても出来なかった東京の一極集中が緩和される可能性があります。

 

親が通勤のために朝早く家を出て、夜遅くに帰る家庭では、親子の会話の時間が劇的に増えたと思います。

 

この価値をどう考えるかによっても、働き方が大きく変わってくると思います。

 

そして、コロナが終息しても変わらない未来もあります。

 

我々は人生100年時代を迎えます。

 

ここでは、ひとりひとりが学び続けることが必要になります。

 

学び続ければ、ボケ防止にもなりますし、楽しい毎日を自ら創造することができてワクワクする人生を送ることができます。

 

この本では、世界の賢人のお話が比較的やさしく理解が出来ますので、コロナ終息が見えてきた今、今後を考える参考書として、是非ご覧下さい!

コロナ後の世界 (文春新書)

 

【4.関連書籍の紹介】

ジャレド・ダイヤモンドさんの作品はこちらをご参考下さい。

www.fukuikeita21.com

リンダ・グラットンさんの話題の本です。

さあ、人生100年時代を考えていきましょう!

LIFE SHIFT(ライフ・シフト)

 

働き方が変わります。こんなふうに。

ご興味のある方は是非どうぞ!

ワーク・シフト ─孤独と貧困から自由になる働き方の未来図<2025>

 

ポール・グルークマンさんはノーベル経済学賞を受賞した世界的な経済学者です。

クルーグマン ミクロ経済学(第2版)

 

こちらの本は、日本でも大ヒットしました。

GAFAそれぞれの考え方が良く理解できます。

the four GAFA 四騎士が創り変えた世界

 

最後までのお付き合いありがとうございました!