京都のリーマンメモリーズ

京都で働くサラリーマンです。東寺や書籍の紹介をします。

日本が再浮上します! 「IoT最強国家ニッポン」南川明 講談社+α新書

スポンサーリンク

やりました!技術立国日本にとって、明るい未来が期待できる本が出てきました!
 
IoT 製品を造るには4つの製品(レガシー半導体、電子部品、モーター、電子素材)が必要です。
 
その4つの製品を造る技術を、唯一自国で持っている国がなんと、日本なんです!
 
これが、2030年頃、世界にIoTが普及した頃に、日本が存在感ある地位を築くはずだ、という大きな理由となっています。
 
4つの製品を別々で造るのではなく、ゼロベースから造れば、他の国にはできないデバイスができるはずだと主張しています。
 
4つの製品を造るメーカが、協力して造り上げられるかがポイントです。
 
これができれば、IoT最強国家になりえる!と力強く主張されています。
 
ポイントは、以下です。

ーーーーーーーーーーー

世界はいま、「人口増加」「高齢化」「都市への人口集中」という三つのメガトレンドに直面しています。これらはいずれも、人類の存在を脅かすものばかりです。ゆえに早急な解決が求められており、その対策として IoT に大きな期待が寄せられているのです。
 
今後もメモリやMPU、 あるいは先端ロジックは、重要な LSI( 大規模集積回路)であり続けます。しかしその重要度は下落傾向にあり、産業機器(製造装置、計測機器、医療機器、電力関連機器、ロボット、軍需関連機器)や自動車など製造業の分野では「アナログ半導体」「パワー半導体」「センサー」の三つが主役になります
 
これまで新たな産業の誕生というと、その産業によっていくら稼げるのか、その点ばかり注目されてきました。しかし IoT の技術においては、いくら稼げるようになるのかではなく、いくら削減できるかがポイントになります。
 
量産されている主要な半導体メモリは、SRAM(エスラム)、DRAM(ディーラム)、NOR(ノア)型フラッシュメモリ、 NAND (ナンド)型フラッシュメモリーの四つ。
 
SRAMは、制御が容易なことや、読み出し・書き込み動作が速い点がメリットです。大容量化に適さないというデメリットがあります。
 
DRAMはセル面積が小さいため、大容量化に向いています。しかし、定期的にリフレッシュ信号を与えないと、データが失われてしま宇野が欠点です。
 
NOR型はデータ保持の信頼性が高く、誤りの訂正など処理が不要。さらにビット単位の書き込みができるのが大きなメリットです。しかし消去速度が遅いので、高速動作には適さず、セル面積が大きい為に大容量化が難しいのが欠点。
 
NAND 型はセル面積が小さいため大容量化に向いています。
 
IoT 産業では、ここの望み通りにカスタム化することが重要になります。そして日本には、それを得意とする企業が膨大に存在している。だからこそ、「IoT 化の進行とともに日本企業は復活する」私は確信しているのです。
 
半導体の歴史を振り返ってみると、日本企業は、一つのユーザーが要望する通りの製品を作ることを得意としてきました。ここに私は大きな勝機を見ます。
 
IoT 製品に求められるのは、日本ならではの匠の技なのだと思います。
 
半導体の消費金額の約50%を中国が占めています。しかし、半導体の消費金額が約20兆円に達するにもかかわらず、中国の自国メーカーが供給できるのは、そのうちの約8%に過ぎません。金額にすると約1.6兆円程度です。
 
米中貿易摩擦が生じなければ、2020年頃からは、NAND型フラッシュメモリ市場で、世界の設備投資が20%近く増加する見込みでした。中国は12インチウエハを中心に、2020年までに生産能力が2倍に増えたでしょう。結果、メモリは大幅な供給過剰となり、価格下落のせいで壊滅的な事態を招いていたかもしれません。
 
IoT 製品を造るには、必ず以下の4つの製品が必要になります。
1レガシー半導体
2電子部品
3モーター
4電子素材
この4つの製品が一つでも欠けていると、IoT 製品を完成させることはできません。しかし、4つの製品全てを自国で製造できる国は日本だけであり、他の国は、アメリカもドイツも中国も、欠けている製品を輸入して完成品を製造しています。
 
例えば工場でビッグデータを集める際には、すべてセンサーを用いて集めることになります。温度、湿度、振動、圧力、流量、加速度、光・・・これらの情報は、レガシー半導体でないと感知できないのです。
 
電子基板は、現在、普通に造られているものです。半導体や電子部品をそれぞれ購入し、組み立てて、完成させています。しかし、それをゼロから共同で開発・製造し、パッケージの中に収め、コンパクト化するのです。
 
次代のコンピューター基盤とサービスの覇権を握るべく、AI チップの開発競争が始まっています。インテル、エヌビディア、ARM、グーグル、フェイスブック、アップル、アマゾンなどが、新世代のデバイスやサービスの開発に向け、オリジナルのチップを開発しています。
 
IoT において、日本企業は明らかに有利な位置を占めていますIOT が普及する2030年ごろには、日本の産業界には、現在とは全く違う景色が広がっているはずです。
 
ハードウェアがなければビッグデータは効率よく集まりません。日本企業は互いに連携し、電子部品を組み合わせて、モジュール化するのです。それが日本企業にしかできない技術であれば、ビッグデータを集めることよりも価値のあるものになるはずです。IoT の時代は、ハードウェアやモジュールで稼ぐ日本が世界中から注目されるでしょう。

ーーーーーーーーーーーーー

【目次】
第一章 IoTで生まれる巨大市場
第二章 産業の主役が変わる!
第三章 中国はなぜIoT大国を目指すのか
第四章 IoT「四つの神器」
第五章 IoTで激変する社会
第六章 革命を起こす日本のIoT企業群

ーーーーーーーーー
景気のいい話ではありますが、これを読んで、どうしてもしっくり来ない所があります。
 
それは、ビックデータを集める機器を造るよりも、ビッグデータを握る企業(アマゾン、アップル、フェイスブック、グーグル等)の方が強いのではないかと。
 
今まで日本は、「技術で勝って、ビジネスで負ける」と言われてきました。
 
また、その繰り返しなのではないかと言う懸念を抱かずにはおれません。
 
技術力を高める事は今の延長上で頑張るとしても、今後の日本に必要なのは、ビジネスを描ける人物または国のリーダーシップだと思います。
 
半導体の苦い過去を繰り返さない為にも、世界に通用する図々しさを持ったビジネスをリードできる人物が登場することを願います。
 
最後までお読み頂きありがとうございました。