京都のリーマンメモリーズ

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【書評】「顧客消滅」時代のマーケティング ファンから始まる「売れるしくみ」の作り方 小阪裕司 PHPビジネス新書

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はてなインターネット文学賞「わたしとインターネット」 と言うことで、インターネット時代における商売のすんごい方法が書かれた本をご紹介します。(笑)

 

 

【1.本書の紹介】

コロナ禍では、中小企業の商売は上手くいくわけない、なんて思っていませんか?

 

必ずしもそんなことはありません。

 

こんな状況の中でも、コロナ禍以前とほとんど変わらない売上を達成している企業はあります。

 

さて、その企業はどんな事をして、売上を維持することができたのでしょうか?

 

【2.本書のポイント】

「心の豊かさ」の消費とは、人がよりよく生きるためのエネルギーチャージだ。

 

たいがい「不要不急」だが、「生きるエネルギーをもらえる」意味では、人にとってなくてはならないものだ。

 

実はコロナショックは、「心が豊かになる」ビジネスを展開している会社にとっては、大きなチャンスとなり得ることが分かる。

 

B TO B における「フローからストックへ」とは何か。最もわかりやすい例は「メーカーによる直売」だろう。

 

一昔前は「アマゾンにどう対抗するか」という話があったが、もはやその問い自体がナンセンスだ。むしろ我々が考えるべきは、それを利用するか、そことは全く別の領域ーつまり、ストック型ビジネスの世界ーで生きるかだ 。

 

温める。「仲良くなる」と言い換えてもいいだろう。例えば有益な情報を定期的に提供したり-無料イベントに招待したりする。そして仲良くなったあとに、「実はこんな商品があるのですが」とお勧めする。それによってやっと、ごく一部の人が購買行動を起こしてくれるのである。

 

「もてなし」とはささやかなことでよく、大事なことは思いと工夫だ。

 

絞り込まれた商品は、まさにその会社や店が提供したい「価値」である。それを買ってくれた人はその価値に共鳴してくれた人でもある。つまり、そこからは「ファンダム」が産まれやすいのである。

 

大事なのは「深く関わるというより」「いつも関わる」ことだ。接触頻度をとにかく上げること。今そのためにはSNS での定期的な発信はもちろん、今はコロナ禍で難しい側面もあるとはいえ、リアルに顔を洗わ合わせるイベントも定期的に開いた方がいい。

 

営業成績に決定的に影響を与えるものは、「顧客と無駄話ができるかどうか」

 

「アートとは何か」と聞かれたとき、私はいつも、「人にエネルギーを与えるもの」と答えている。

 

「自分のアートを作ってファンを作る」簡単ではないが、それが目指す道だ。

 

「場の力」は、あなたが思っているよりもずっとパワフルだ。 つながる良い場を持つ。ここから生まれる「集団的知性」から、あなたは様々なヒントを得ることができるだろう。

 

世の中には同等の「厚み」思っているにもかかわらず、それを発信していない人があまりにも多い。むしろ「本物」である人ほど、本物を作るのに忙しくて、その価値を伝えるのが疎かになっている傾向がある。

 

不安の多い世の中だからこそ、ビジネスを通してどのように喜びを提供するか。それこそが、これからのビジネスパーソンに求められる発想ではないだろうか。

 

本当に価値ある会社は「顧客がつぶさせない」。

 

人は商品やサービスを買い、店を利用するのは、必ずしも「必要火急」だからではない。人としてよりよく生きるためのエネルギーを得るためだ。そして生きることが決して楽ではないこの社会において、「生きるエネルギー」提供する全ての人や企業は、深く感謝され、ビジネスとしての恩恵も受けるだろう。

 

【目次】

序 -2020年4月、顧客が消えた

第1章 「顧客消滅」時代のマーケティングとは

第2章 「ファンダム」どう作るか-「顧客消滅時代のマーケティング」実践編

第3章 B 2 B ビジネスの「ファンダム」がカギを握る

第4章 感性と価値で作られる市場とは 

第5章 組織を変える、自分を変える

終章 「アフターコロナ時代」に必要なもの

【3.本書の感想】

生きるエネルギーを与えられる商売は、コロナ禍でも売上が落ちないというのは、納得です。

 

また、本当に人々にとって必要な企業になると、顧客がその企業を潰さないと言うことにもその通りだと思います。

 

ただ、それはわかっても、なかなか実行に移せないのが大半の企業だと思います。

 

多くの企業は、効率性を高めるために、捨ててきたものがあると思います。

 

例えば、大手スーパーではレジを少しでも早く回すために、人がまるで機械の様に作業をしています。

 

レジで会計をする時というのは、せっかくのお客様とお店のタッチポイントであるはずなのに、何か心通うことがあるでしょうか?

 

また、いかに早くこなすかに汗を流しているレジ係の人に、元気をもらったことがありますでしょうか?

 

大手スーパーでは、品揃えや安さでお客様を引きつけることが出来ますが、もし同じタイプのスーパーが出来たらそちらにお客様を取られることになります。

 

品数や値段の勝負ではなく、人をつなぎとめるための工夫をどうするかと言うことを考えることが、ここで言う「ファンダム」を作り出す事につながると思います。

 

本書では、顧客リスト活用の重要性を紹介しています。

 

BtoB企業には難しいと言われますが、それが出来ている企業はコロナ禍でも業績は落ちていないそうです。

 

売る側と買う側の距離感を縮めることが重要なポイントですね。

 

本書には、コロナ禍という難しい状況の中、上手く行った企業の事例を紹介しています。

 

商売をやっているが上手く行っていない方、これから商売を始める方はヒントが得られると思いますので是非ご参考ください!

 

「顧客消滅」時代のマーケティング ファンから始まる「売れるしくみ」の作り方 (PHPビジネス新書)

【4.関連書籍の紹介】

 

 商売は、お客様ではなく、お友達という考え方です。

www.fukuikeita21.com

 面白いを共感したい人が購入します。

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 売りっぱなしではいけません。

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いわゆるインフルエンサー代表の様な人です。

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 共感がお金になるとはどういうことなんでしょうか?

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最後までのお付き合いありがとうございました!