【1.本書の紹介】
読書をする時、「自分の頭で考える事が大切だ」と言っている本です。
読書は人の頭に触れることであり、自分の考えがないと何も生まれません。
読んだ本を鵜呑みにするのではなく、よく考える、熟考することが大切です。
本を読んで「へーそうですか。」で終わってしまっているのであれば、それはダメだと言っています。
知識を得ると言う態度ではなく、「知識を確認するまたは、本当にそう?」という態度で考えながら読むということが読書のあるべき姿だそうです。
へーそうですか。
つい納得で終わってしまいます。
やっぱり、本を読む態度を改めないといけませんね。(笑)
【2.本書のポイント】
自分の頭で考えて頭に入れた心理と洞察には、百倍の値打ちがある。自分で考える人は、まず自説を立てて、後から権威筋、文献で学ぶわけだが、それは自説を強化し補強するために過ぎない。自分で考える人は、生きた人間を生み出しているに等しい。本当に能力のある人物の著作を、その他大勢の作品と区別する特徴は、決然たる明確さ、並びに、そこから生まれる明快、明晰さだ。こうした人物は、自分が何を表現したいのか、いつも的確にはっきりとわかっているからだ。自分の頭で考える神の思想家は、君主に似ている。直接判断を下し、自分の上に立つ者を認めない。真の思想家は権威を受け入れず、自分で確かめたこと以外、認めない。セネカが言うように「誰だって判断するより、むしろ信じたい。」できれば原著者、そのテーマの創設者、発見者の書いたものを読みなさい。少なくともその分野で高い評価を得た大家の本を読みなさい。中世民衆本に登場するいたずら者オイレンシュピーゲルは次の村までどのくらい時間がかかるかと問われて、「歩け」と一見辻褄が合わない返事をした。だがそれは、まず質問した男の歩きぶりを見て、一定時間にどのくらい進めるか推し量ろうとしたからだ。そんなふうに私も著者の作品を2、3ページ目には、どのくらい自分にとってプラスになるか、およそ見当がつく。できる限り偉大な知者のごとく思索し、しかし誰もが使う言葉で語れ。本を読んでも、自分の血となり肉となることができるのは、反芻し、じっくりと考えたことだけだ。「古人の書いたものを熱心に読みなさい。まことの大家を。現代人が古人について論じたものは、たいしたことはない。」(シュレーゲル)あらゆる時代の、あらゆる国の、ありとあらゆる種類のものを最も高貴で類稀な精神から生まれた作品は読まずに、毎年無数に付加する輩のような毎日出版される本人の駄作を、今日印刷された、出来たてホヤホヤだからと言うだけの理由で読む読者の愚かさと勘違いぶりは、信じがたい。むしろこうした本は、生まれたその日のうちに蔑まれ、捨てられるべきだ。いずれにせよ数年後にはそのような扱いを受け、過去の時代の戯言として、永遠にもの笑いのためになるだけだ。思想体系めいたものを持つ人はごくわずかだ。思想体系がないと、何事に対しても公正な関心を寄せることができず、そのため本を読んでも、何も身に付かない。「反復は勉学の母である。」重要な本はどれもみな、続けて二度読むべきだ。高い教養見識が身に付けば、次第にもはや書き手には興味を覚えなくなる、作品にだけ楽しみを見出すことになる。ギリシャローマの古典作家を読むことほど精神をリフレッシュしてくれるものはない。古典作家の誰でも良いから、たとえ30分でも手にとると、たちまち心が爽やかに、軽やかに、清らかになり、高揚し、強くなる。岩から湧き出る清水を飲んで、元気を回復するのと同じだ。【目次】自分の頭で考える
著述と文体について
読書について
【3.本書の感想】
200年程前に生きていた人の話と思えない程、薄い本ながら、金言がいっぱい詰まっています。
素晴らしい本だと思います。
この本では、古典を読めと言っています。
作家は、ギリシャローマの古典を読むと精神がリフレッシュすると言っています。
これは本物の読書家ですね。
古典を読めというのは、現代のビジネスリーダーの方の中でも、いろんな方がおっしゃっています。
それは、人間の不普遍的な心理を突いているからとも言われます。
人生の時間は短いので、しょうもない本を読む時間があるなら、古典を読むべきだという主張はよく理解できます。
実際は、古典はたいてい難しいので、どうしても、現代書かれた本を読んでしましますね。
さて、自分は、この本が伝えたかった事がきちんと理解出来たのでしょうか?
難しい本なので、1度読んだくらいではしっかり理解出来ていないかもしれません。
この本にも、良い本は続けて2度読めと書いています。
早速この後、読み直したいと思います。(笑)
この本は薄い・安い・凄い!最高です。
ちょっと難しいところありますけど、お勧めです!
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最後までのお付き合いありがとうございました!