京都のリーマンメモリーズ

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【書評】セレンディピティ 点をつなぐ力 クリスチャン・ブッシュ  東洋経済新報社

特別お題「今だから話せること

今は、書評記事を主に書いていますが、実は、このブログを書く前はあまり本を読んでいませんでした。それまでの思い出の本を強いて言うと、それは鬼平犯科帳です。会社帰りにビールを飲みながら読むのがとても楽しみでした。今はビジネス書をメインに読んでいます。読書をしていてで感じるのは、分野が違っても同じ事を言っていたり、異なる分野同士の考え方が繋がったりすることです。今回は、私たちが見過ごしがちな、点をつなぐ力を紹介してくれると言うすんごい本を紹介します。

 

【1.本書の紹介】

雨が突然降って来たが、折り畳み傘をもっていた。

 

ずっと悩んでいた問題が、偶然すれ違った友達との会話から答えが見つかった。

 

こんな経験はないでしょうか?

 

偶然のようですが、実はこれ、起こるべくして起きたものです。

 

世の中には偶然!とか不思議!とか、論理的に説明できない事がありますね。

 

そんな不思議な力の1つであるセレンディピティ(偶然の幸運を手に入れる力)は、身に付けることができる能力だそうです。

 

修得できる能力であるならば、是非、修得したいですね。

 

では、セレンディピティはどのようにすれば、修得できるのでしょうか?

 

【2.本書のポイント】

セレンディピティが世界を動かす隠れた力であり、日々のささやかな出来事から人生を変えるような事件、さらには世界を変えるような画期的発明の背後に常に潜んでいる。

 

セレンディピティが単に私たちの身に降りかかる 偶然ではなく、実は点と点を見つけ、つないでいくプロセスだと理解すると、他の人には越えがたい断絶しか見えないところに橋が見えてくる。

 

セレンディピティ・マインドセットは圧倒的な成功と幸福を手にした人々が、有意義に生きるための支えとしてきた人生哲学であると同時に、私たち一人ひとりが身につけることのできる実践的能力でもある。

 

目標をがっちり 詰めすぎるとセレンディピティが抑えられ、反対に壮大な目標はセレンディピティの起こる可能性を高めることが明らかになっている。

 

20年後に振り返った時、やらなくて後悔することは何か。

 

人間には 生きがいが必要。

 

人生そのものに意味を与える北極星と、日々の有意義な人との関わりの両方があるとき、人生は輝く。

 

楽観的な人がほかの人より幸運に恵まれることが、研究によって明らかになっている。

 

自己実現的予言という言葉もあるように、楽観は「実現」するのだ。

 

予想外の事態や危機的状況に対応としようとするときに現れるのが、本当の価値観、信念、直感的行動だ。

 

常に全員を幸せにすることを考えるのをやめ、今すぐ誰かを幸せにするために自分にできることを考えるようになった。その方がストレスは遥かに少ないのだ。

 

芸術家は偶然の出来事や逸脱から着想を得ることが多い。予想外こそが芸術の源とも言える。

 

アインシュタインは常に様々なアイデア、イメージ、思考を組み合わせていた。

 

安全な環境では予想外の出来事を打ち明けやすい。奇妙で一見とんでもない出会いや発見、あるいはまだ 生煮えのアイデアや構想などだ。

 

自分で全ての役割をこなすことはできない。だから問題は、どうやって 正しいメンバーで周囲を固めるかだ。(スティーブジョブズ)

 

社内の問題解決プロセスから外れている人が、価値ある意見を持っていることも多い。

 

詰まるところ大事を成し遂げる上で重要なのは 共同体意識だ。専門性を高め、知識を移転し、士気を高めるのに役立つ社内、社外のコミュニティーを作り上げることが極めて重要だ。

 

所得水準に関わらず、他の人のためにお金を使う人は自分のためだけに使う人よりも大幅に幸福感が高いことがわかった。

 

【目次】

序章

第1章:単なる幸運とセレンディピティの違い

第2章:妨げになる4つのバイアスを自覚する

第3章:「リフレーミング」で感度を高める

第4章:自らセレンディピティを求めるには

第5章:トリガーの種をまき、点をつなげる方法

第6章:好ましい偶然を好ましい結果に変える方法

第7章:人的ネットワークとセレンディピティ

第8章:組織のセレンディピティを高めるには

第9章:あなたのセレンディピティ・スコアをつける

第10章:賢く運を引き寄せるためにできること  

【3.本書の感想】

セレンディピティ(偶然の幸運を手に入れる力)というのは、鍛えられる技術なんですね。

 

目の前にそれがやって来た時に、つなげられるかどうかは、普段からの準備が必要ですね。

 

「なんかこんなもの」という感じで、なんとなくイメージできても、具体的に説明できない事はよくあると思います。

 

そのなんとなくイメージできているモノを常に頭の中に置いていたら、まさにそれが目の前に出てきた時は、「これだ!」と捕まえられますね。

 

何もイメージしていないと、黙って素通りしていくと思います。

 

何かを考えて、考えて、考えてもなかなか出てこない。

 

その一生懸命考え続けることが、セレンディピティを呼んでくるような気がします。

 

まずは、よく考える事が大切ですね。

 

不思議な力であるセレンディピティが起こる可能性を高めたい方は是非、ご覧ください!

セレンディピティ 点をつなぐ力

【4.関連書籍の紹介】

日本にもセレンディピティを大切にしている人がいました。

www.fukuikeita21.com

最後までのお付き合いありがとうございました。