京都のリーマンメモリーズ

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【書評】20歳の自分に受けさせたい文章講義 古賀史健 海星社新書

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#新生活が捗る逸品 ということで、わかりやすい文章術の逸品をご紹介します!

 

【1.本書の紹介】

こちらは、あのベストセラー「嫌われる勇気」の著者でおなじみの古賀史健さんの著書です。

 

いい文章を書くには、文才が必要だと思われています。(起)

 

しかし、いい文章を書くには文才は必要ありません。(転)

 

実は、「”翻訳”の意識と技術」があればいい文章が書けるんです。(承)

 

だから、この本を読めば、あなたもいい文章が書けるようになります!(結)

 

さて、大人気作家となった古賀さんが、主張する「”翻訳”の意識と技術」とはどんな内容なのでしょうか?

【2.本書のポイント】

どうすれば自分の”感じ”や”思い”を、文章として正しくアウトプットできるのか?僕の結論はシンプルだ。書くことをやめて”翻訳”するのである。

 

素人だからこそぼくは、取材先で得た情報を「その分野の素人にも通じる言葉」へと”翻訳”することができる。変な話だか、何者にも染まらない素人であることは、ぼくにとって最大の強みなのだ。

 

業種や職種に関係なく生涯にわたって身を助けてくれる武器、それが文章力なのだ。

 

文体とはリズムである。

 

文章のリズムは、「理論展開」によって決まるのである。

 

論理破綻に気付くためのキーワードは「接続詞」だと、ぼくは思っている。

 

我々は”感情”を伝えたいからこそ、論理を使うのだ。”主観”を語るからこそ、客観を保つのだ。

 

漢字そのものが太字で書かれたキーワードのような役割を果たしている。

 

まずは書いてみて、書き終えた後に音読をする。この「小さなひと手間」を通じてチェックしていくのが一番である。

 

文章にリズムを持たせるには、シンプルな方法がある。断定だ。言い切ってしまうことだ。

 

断定の言葉はその切れ味の鋭さゆえのリスクが伴う。

 

「主張」「理由」「事実」この3層構造が守られているのが、論理的文章なのだ。

 

本当のリアリティは、日常の何気ないところに転がっている。”面倒くさい細部”を描写することによって生まれるのである。

 

むしろみんなから喜ばれようとするほど、誰からも喜ばれない文章になるのだ。

 

歴史の教科書と歴史小説、どちらの満足度が高いかは言うまでもないだろう。歴史の教科書は読者をゲームに参加させないまま、ただ「知識の球拾い」を強いているにすぎない。読者はゲームに参加できてこそ、身を乗り出してくれるのだ。

 

読者に「あなたはこの仮説をどう思うか?」と問いかけ、読者と一緒になって、その”仮説”が正しいかどうかの検証作業にあたるのである。

 

仮説や疑問に共通する心地よさは、世間で語られている「常識」が思いっきり否定される驚きやスリルにある。

 

文章の「起”転”承結」を成立させるためには、冒頭に「自らの主張と真逆の一般論」持ってくる必要がある。

 

「正しいだけ」の文章は、その正しさゆえに伝わらないのである。

 

しっかりとした”主張”には反論が出るのは当たり前だし、反論に答えることは、読者との有意義な”対話”なのである。

 

最後はどれだけ大事にできるかは、文章を書く上で最重要ポイントの一つと考えていいだろう。

 

読者にゴール地点を見せるのが目的ではなく、「ゴールまでの道のり」を示すことが文章の役割なのだ。

 

物事を引き算で考える作業は、最終的に「自分にとって大切なものはなにか?」「自分はどういう人間で、どんな価値を持って生きてきたのか」を考えることに繋がっていく。

 

”ある傾向を持つキーワード”と”それ以外のキーワード”の両方を出し尽くした時、ようやく”元ネタ”が揃ったことになる。

 

自分に何重にも疑いの網をかけていくことで、ようやく書くべきことが見えてくる。見えてなかったものが見えてくる。

 

下手な文章術を学ぶよりも、編集の見事な映画をじっくり鑑賞する方がよほど文章のトレーニングになると思っている。

 

推敲とは何か?もしそう聞かれたら、ぼくはひと言で「過去の自分との対話だ」と答える。

 

簡単な推敲

1.文章を別のワープロソフトにコピー&ペーストする

2.文章のフォントを変更する

3.縦書き・横書きを変更する

 

文章を書くのに、文才など全く必要ない。

 

「いい文章」とは、「読者の心を動かし、その行動までも動かすような文章」のことである。

 

何度でもくり返そう。いい文章を書くのに文才などまったく必要ない。必要なのは、”翻訳”の意識と技術だけだ。

 

【目次】

はじめに 「話せるのに書けない!」」のはなぜか?

ガイダンス その気持ちを「翻訳」しよう

第1講 文章は「リズム」で決まる

第2講 構成は「眼」で考える

第3講 読者の「椅子」に座る

第4講 原稿に「ハサミ」入れる

おわりに

【3.本書の感想】

相手に伝わる文章を書きたいと思う人には、是非読んで頂きたい本です!

 

「1.本書の紹介」の部分は、本書で紹介されていた「起承転結」ならぬ「起転承結」で書いてみました。

 

いい文章になったでしょうか?(笑)

 

こういう事を意識して書くと、伝わる技術が身についていくと思います。

 

本書は文章のリズムが良く、内容もわかりやすいです。

 

これは、いい文章を書きたいと思っている人が、探していた内容が書かれている本です。

 

この本は、発行から年月が経っていますが、まだ売れ続けています。

 

読者が探し求めている「文章術」を教えてくれている本だからです。

 

書籍やブログやメルマガなど、伝わる文章を書きたいと思う方は是非御覧ください!

20歳の自分に受けさせたい文章講義 (星海社 e-SHINSHO)

 

こちらは、みなさんもご存じ大ベストセラーとなっています。

www.fukuikeita21.com

 こちらも参考になります。

www.fukuikeita21.com

 気持ちを伝える文章のヒントが得られます。

www.fukuikeita21.com

 面白い文章を書くためにも、1次情報が大事です。

www.fukuikeita21.com

 こちらは、文章が上手になる本ではありません。(笑)

www.fukuikeita21.com

 最後までのお付き合いありがとうございました!