京都のリーマンメモリーズ

京都で働くサラリーマンです。東寺や書籍の紹介をします。

【書評】ウルトラ・ニッチ 浜田寿人 ダイヤモンド社

今週のお題「大発見」

デフレの世の中が普通だと思っていました。しかし、物価が上がらないことにある種居心地の良さを感じている間に、世界の中で日本の経済力が落ちてしまいました。コスパという言葉、これが良くないことを発見しました!この言葉が、日本の停滞を招いたと言っても過言ではありません。そんなこと教えてくれるすんごい本を紹介します。(笑)

【1.本書の紹介】

WAGYUMAFIAってご存知ですか?

 

私は、ホリエモンが焼き肉屋を始めたんだろうな~くらいにしか知りませんでした。


実は、WAGYUMAFIAには、本書の著者である浜田さんという創業者がいて、ホリエモンはどちらかというと事業のお手伝いをしている感じです。


WAGYUMAFIAは、国産高級和牛を販売する業者です。


肉を安く売るのではなく、その価値に見合った高い価格で販売しようとしています。


さて、デフレと言われている現在において、高級肉を高く売って、事業はうまくいくのでしょうか?


【2.本書のポイント】

 

きちんと勉強し、きちんと見聞きしておくからこそ、自分の言葉で和牛についてしゃべれるようになるのです。借りてきた言葉ではなくて、自分の言葉「浜田語」で話せているかどうか。独自の世界観やストーリーが出せているかどうか。そのためにも学びを深めなといけない。
 
「物量大=安く売る」のではなく、トップレベルなので「ある程度の物量と高く売ることで、新しいマーケットを創出していく」ことが重要です。
 
長いことやってきたプロとやるわけだから、業界の人間と戦える位の知識は1人でつけて、戦えるようにしないとあかん。
 
1人でやったらいい。経験を積んだら良い。強いものが勝つ業界だ。簡単やで、1キロでも多く高く売った人間が勝つ。難しく、考えるな。
 
アメリカでは、「伝わらないことが基本」です。そして、こちらの方が、世界のスタンダードなのです。
 
グローバル視点で真実の価値に気づけないことこそ、日本人の弱さです。逆に、ここに気づけると、宝の山が見えてくるのです。
 
日本のプロダクトを使って、日本のアイデアを使って。日本にいながらして、世界のマーケットに挑戦できる。そんな時代が来ているのです。そこに早く、多くの人に気づいてほしいと思っています。
 
僕は素人を騙す仕事は嫌だ。玄人をうならせる仕事をしたいんだ。
 
ニッチなことが、価値としても、マーケットバリューとしてもしっかりしていて、わかりやすい。つまり、説明をしなくて良いのです。
 
よく日本人が陥りがちな、「日本の伝統文化や民芸品は、外国人には面白がってもらえるのではないか」と言う発想も、前提が間違っています。面白がる前に、なんだかわからないのです。
 
食の仕事はみんなが幸せになるのです。おいしいものを食べて、嫌な顔する人はいない。みんなを笑顔にできる仕事なのです。
 
だって、好きなことをやるんでしょ。それが1番だから。だって、努力は好きに勝てないから。
 
気に入ってもらえたら、また買ってもらえる。リピーターにもなってもらえるのです。これはeコマース時代の深い学びでした。リピートしてもらうのに最適な商品。それが食なのです。
 
絶対にコピーされないものを作るべきだ。参入障壁が高い、高付加価値、模倣されないと言う3つのポイント
 
トリュフやキャビアやワインに学ぶ必要があります。ブランド力のあるものは、必然的に高くなる。高くても売れるのです。
 
日本一のマグロ漁場と言われる。大間のマグロ、漁師の平均世帯収入は7千万円。後継者不足問題は全く存在していない。
 
自分が大切にするクリエイティブな領域に自分の時間とお金を少しでも投資する。
 
髪の毛と靴だけはきれいにしなさい。(帝国ホテル 名ホテルマン田代健一)
 
どうやって価値をつけ、マーケットとつながるか。コモディティー化するものと、高付加価値のものを分けていくか。海外の目線で編集する、と言う視点でも、ワインのビジネスは大いに参考になります。
 
「安いことが良いことだ」と言うマインドを、日本人はそろそろ変えなければいけないと思っています。
 
コスパという言葉をこの国からなくさないとダメだと思っています。こんなダサイ言葉を使っている国は日本だけです。
 
コスト換算した利益ではなく、クリエイティブ料が乗る、と想像すればいいと思います。日本は、このクリエイティブ料を意識しないといけないと思うのです。
 
言葉で売れる時代は終わった。写真や動画、1秒で伝わるような圧倒的な興奮が必要。
 
動画を編集する必要ないと僕は思っています。今は作り込んだものよりも、生っぽいものの方が、支持される時代なのだと思います。
 
楽しさがマネジメントの1番のポイントだと思っています。いざ、やりがいを見つけた人は、飛躍的に伸びる。
 
限られた時間の中で自らのポテンシャル領域を最大限にレバレッジできるのは、誰と一緒に働くかです。信頼できる優秀なチームこそ全てです。
 
歴史ある産業の中にも、世界に通じるカテゴリがまだまだ多く存在すると僕は感じています。
 
自分を信じること。良いビジネスをしたい、たくさんの人の役に立とうと考えること。
 
僕がぜひチャレンジして欲しいのは、世界に出ていくことです。
 
僕の人生の歴史は失敗の歴史でした。WAGYUMAFIAもたくさん失敗しています。でも、失敗したほうが、面白い人生になる。世界に出れば、そういう人たちがたくさんいます。そして、そういう人たちはとても魅力的です。

 

【目次】

はじめに ── 日本のニッチが世界のメジャーになる

第1章 小さく始めよ

第2章 ウルトラ・ニッチにフォーカスする

第3章 何をポイントに進めていけばいいか?

第4章 どんなチームを作ればいいか?

第5章 世界に響くPRの方法

第6章 どう事業を広げていくか?

おわりに ── 誰もやっていない今こそが、まさに最大のチャンス

【3.本書の感想】

この本では、安売りをするのではなく、価値をつけて高く売れ!と言います。

 

日本では、モノを高く売るのはなんとなく道徳に反するような気がして、高く売ることをためらいがちです。

 

しかし、高く売ることで販売業者は利益を確保でき、販売業者が高く買う事で、生産業者は事業を続けることができます。

 

安売りは必ずしも正ではないという事です。

 

モノそのものではなく、モノを買って体験することに価値をつけて高く売ることは間違いではないと言います。

 

その価値は、クリエイティブなところで決まるので、仕入れ原価をもとに売価を決めるべきではないといいます。

 

だから、もともと安いモノ、どこにでもあるようなモノで勝負をすべきではありません。

 

ニッチという希少性を担保に高く売る事を考えるべきだしています。

 

日本人は、みんな中流で節約家とい概念がありますが、日本、特に世界にはお金持ちがたくさんいます。

 

そんなお金持ちが、大金を出しても欲しくなるようなことを考えることが大切です。

 

お金持ちは、体験にはお金を惜しみません。

 

まさに、プライスレスです。

 

そのようなビジネスをつくり、価格を思い切って高く設定することが大切ですね。

 

この本では、価格の重要性つまり事業の継続のヒントが得られます。

 

安価で多売の商売は、長続きしません。

 

適正な利益を取るからこそ、事業は継続できます。

 

事業を検討している人には気づきがたくさん得られると思います。

 

コスパがすべてだと思っている人、商売が儲からなくて困っている人は、是非ご覧ください!

ウルトラ・ニッチ 

 

京都のWAGYUMAFIAは、東京よりもリーズナブル価格の様です。

yakinikumafia-kyoto.com

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最後までのお付き合いありがとうございました!