京都のリーマンメモリーズ

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【書評】アテンション・スパン グロリア・マーク 日本経済出版

今週のお題「名作」

名作と言えばアルプスの少女ハイジですね。このアニメにはとても感動しました。子供の当時、夕方、この番組を集中して見ていると、あっという間に時間が過ぎ去ったものでした。集中力というのはすごい力ですね。今回は、デジタル時代の集中力について、解説してくれるというすんごい本を紹介します。(笑)

【1.本書の紹介】

あなたは仕事中や作業中に、集中力を保てていますか?
 
現代は、デジタル時代になり、集中力が保ちにくい世の中になっているようです。
 
代表的な犯人は、スマホですね。
 
スマホが目の前にあるだけでも、集中力は溶けますね。(笑)
 
現代は、デジタル化により、手軽にいつでもあらゆる情報にアクセスできるようになっています。
 
その反面、気が落ち着かない状態を強いられているとも言えます。
 
自分で集中力をコントロールできていますでしょうか?
 
自分でコントロールするには、コツがあるようです。
 
では一体、どのようにすれば、集中力は保てるのでしょうか?
 

【2.本書のポイント】

テクノロジーの発達によって、絶え間ないデータの創造と、情報や人へのほぼ無限のアクセスが可能になった。私たちは毎日、世界中から膨大な情報を得ることができる。人間の能力をソフトウェアやAIで補強して、それらの情報を処理しているが、実は最終的なボトルネックは人間の精神なのだ。
 
集中力が途切れやすくなるのは、その人自身のせいだと言う見方は、私たちの行動を大きく左右する社会や技術、文化という重要な存在を無視するものだ。
 
もっと効率よく時間を使うべきだと言う声をよく耳にする。そうではなくて、私たちはむしろ「最大の幸福を実現する方法」を考えるべきなのだ。
 
単純な反復動作はすぐに時間を忘れさせ、活動の単純さそのものにも注意を引きつけ、夢中にさせる力がある。私たちの研究では、頭を使わないこうした活動しているときに、人々は、感情的な報酬を得て最も幸福を感じることがわかった。幸福感自体が報酬となって、この種の活動から離れられなくなるのだ。人々がTicTokを見続けてしまうのもそのせいだ。
 
芸術活動や音楽の演奏などでフロー体験をした人々がいる一方で、知識労働者で体験したことがある人はほとんどいなかった。知識労働という性質上、クリエイティブな作業に最適なフローにはつながりにくいのだ。
 
適度な休憩をとって、デバイスから離れ、リソースを回復するように努めよう活発な動的集中をコントロールし、異なる集中状態を意図的、戦略的に切り替え、精神のバランスと生産性を保ちながら、健康と幸福を実感すべきときだ。
 
オンライン会議が増えたことで、私たちは、会議の合間に息抜きをする機会も失いつつある。
 
中断したタスクは、満たされなかった欲求と完成させたいという欲求との間で、緊張を生む。この緊張が残るので、私たちは未完のタスクについて考え続け、中断したタスクの記憶が心の奥でくすぶる。
 
ソーシャルメディアに駆り立てられるのは若者だけではない。私たちは皆、人との交流に乗り遅れてはいけないという社会的プレッシャーを感じている。私たちは社会関係資本の構築のために、メールやソーシャルメディアに想像以上の時間を投資していることに気づいてないかもしれない。もちろんそれが、他の大切な仕事に向けるはずの集中力を奪うということも。
 
若者がソーシャルメディアに費やす時間を減らすための支援活動を、広く社会全体で行う必要がある。
 
ポジティブな感情は、私たちに心理的な休憩を提供し、目の前のタスクから離れてエネルギーを回復させてくれるのだ。
 
読書のような深い集中力を伴う活動しているときに、人はポジティブな気分になりやすい。
 
私たちが頭を使わない活動に、これほど惹かれるのは、おそらくそれが心理的なバランスを取る上で役立っているからだ。
 
テレビの視聴時間が長い子供ほど青年期に注意散漫などの問題を抱えやすいことがわかった。
 
自分の行動を分析することで、私たちは集中の罠から抜け出しやすくなる。自問自答を続けることで、自分自身を観察するプロになれるのだ。
 
今、私たちにできる事は、主体性の力で集中力をコントロールし、自分の集中のリズムに合わせて働き、幸福と健康の実現に向けて努力することだ。偉大な芸術家や作家は自分のリズムを見つけることがいかに重要かを知っていた。
 
日々の生活の中で、私たちの集中行動は、環境、社会、個人、技術を包含した大きな世界の影響を受けている。単に自制心が足りないと言う問題ではない。
 
アメリカ全土の中高生を対象とした大規模なサンプル調査では、若者たちの対面の交流が減少していることがわかった。
 
物理的に一緒にいる時でさえ、私たちの注意は目の前の人物ではなく、スマートフォンに向けられることが多い。その場にいる人よりスマートフォンが優先されるのだ。
 
画面から離れて現実世界を体感するような休憩をもっと取り入れよう。自然散策は創造性を高めることが実証されている。
 
【目次】

はじめに 「集中」の神話を打ち破る
I 集 中 の 構 造 
第1章 限りある認知リソース
第2章 集中をめぐる争い
第3章 集中のタイプを理解する
第4章 マルチタスクの真実
第5章 絶え間ない中断がもたらすもの

II 集 中 を 中 断 さ せ る さ ま ざ ま な 力
第6章 インターネットの普及と集中力の低下
第7章 AIとアルゴリズムの影響
第8章 デジタルな交流の世界 
第9章 パーソナリティは自制にどう影響するか
第10章 デバイスは幸福感を下げるのか
第11章 メディアによる集中の条件づけ

III 集 中 、リ ズ ム 、バ ラ ン ス を 整 え る
第12章 自由意志、主体性、集中
第13章 「主体性」の力で生活リズムを整える
第14章 デジタル時代の集中力を育む

【3.本書の感想】

仕事をしても、家に帰っても、デジタルなモノから離れられない時代になってしまいました。

 

デジタル自体が悪いのではありませんが、デジタルは公共的な事から個人的な事までいろんな情報を提供してくれるので、気になりますね。

 

これを気にしすぎると、精神的にも悪いみたいですね。

 

便利だと思って使っているデジタル製品が、自分たちをより忙しくしている事を実感しているのではないでしょうか?

 

今さら、スマホを手放すなんてできないかもしれません。

 

がしかし、そのくらいの気持ちで、スマホに代表されるようなデジタルデバイスに振り回されない環境を築くことはとても大切です。

 

便利便利と言いながら、スマホもPCもTVもその機能をすべて使いこなせていませんよね。

 

サブスクのサービスでも、十二分に使っているものはほとんどないと思います。

 

すべてにおいて、提供される機能やサービスが多すぎて、すべてを使えない状況になっています。

 

モノならわかりやすいのですが、機能やサービスはその存在目に見えにくいので、分かりにくいですね。

 

こんな時、身近に必要なものだけを提案してくれる人がいたらいいなと思います。

 

人は、他人に迷惑を掛けたくなので、一生懸命自分で調べます。

 

しかし、ひと言他人に聞けば教えてくれることってたくさんあると思います。

 

自分で調べるのが当たり前になると、人を頼ることが少なくなって、人とのつながりがうすくなった結果、これだけ便利でモノにあふれた生活をしているのに幸せを感じ辛くなっているのかもしれません。

 

もっと人間同士が、気軽に話せる環境を仕掛けていく必要がありますね。

 

この本は、現代の集中力維持について詳しく書かかれています。

 

知識を付けて仕事ができる人になりたい方、子供の集中力低下に悩む保護者の方、ぜひ読んでみてください!

アテンション・スパン 

 

【4.関係書籍の紹介】

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最後までのお付き合いありがとうございました!