【1.本書の紹介】
この本は、大変評判が良いので、この本の表紙をご覧になったことがある方も多いと思います。
アート思考を知りたいと思う人も多いと思いますが、題名に「13歳からの」と書いてあるので、ちょっと初歩的な内容かなという事で敬遠していた人もいると思います。
ところがどっこい、この本はアート思考というよくわかったような、よくわからないような世界を13歳の人でももちろん、大人にも理解できるようにわかりやすく説明した本です。
アート思考ってどう考えればいいのでしょうか?
アートの鑑賞方法ってどうしたらよいのでしょうか?
アートの歴史って何を知っておけばよいのでしょうか?
【2.本書のポイント】
「自分のものの見方」を持てる人こそが、結果を出したり、幸せを手にしたりしている。「アーティスト」とは、目に見える作品を生み出す過程で、次の3つのことをしています。①「自分だけのものの見方」で世界を見つめ、②「自分なりの答え」を生み出し、③それによって「新たな問い」を生み出す「アートという植物」は、「表現の花」「興味のタネ」「探求の根」の3つからできています。しかし、空間的にも時間的にも、この植物の大部分を占めるのは、目に見える「表現の花」ではなく、地表に顔を出さない「探求の根」の部分です。アートにとって本質的なのは、作品が生み出されるまでの過程の方なのです。数学の答えは「変わらないこと」に価値がありますが、アートの答えはむしろ「変わること」にこそ意味があるのです。アウトプット鑑賞の秘訣「感じた意見」に対しては「発見した事実」を、そして逆に、「事実」に対しては「意見」をアウトプットするというのが、基本的なルールですカンディスキーは、人の心に直接響き、見る人を惹きつけるような絵を追求しました。その結果「具象物が描かれていない絵」と言う「表現の花」を咲かせるに至ったのです。作品はアーティストだけによって作られるものではない。見る人による解釈が、作品を新しい世界に広げてくれる(マルセル、デュシャン)「作品とのやりとり」は、作者とあなたがフィフティー・フィフティーで作品を作り上げる作業。今度、絵を前にしたときには、ぜひ自分に問いかけてみてください。自分には今「なに」が見えているのだろう、と。「これこそがアートだ!」と言えるような明確な枠組みがなくなった。今、何を「アートという城」に含めるかは、もはや話し合うべきポイントではない。クラス1 「素晴らしい作品」ってどんなもの?/アンリ・マティス「緑のすじのあるマティス夫人の肖像」クラス2 「リアル」ってなんだ?/ブロピカソ「アビニヨンの娘たち」クラス3 アートの作品の「見方」?/ワリシ―・カンディスキー「コンポジションⅦ」クラス4 アートの「常識」ってどんなもの?/マルセル・デュシャン「泉」クラス5 私たちの目には「なに」が見えている?/ジャクソン・ボロック「ナンバーⅠ A」クラス6 アートってなんだ?/アンディ・ウォーホル「ブリロ・ボックス」これがアートだと言うようなものは、本当は存在しない。ただアーチストたちがいるだけだ。(エルンスト・ゴンブリッチ)「真のアーティスト」とは「自分の好奇心」や「内発的な関心」からスタートして、価値創出をしている人です。アートと言う植物は、地上で輝く「表現の花」を咲かせているものもありますが、地上には姿を見せずに、地下の世界で「根」を伸ばすことを楽しんでいるものがほとんどです。「自分の興味・好奇心・疑問」を皮切りに、「自分のものの見方」で世界を見つめ、好奇心に従って探求を進めることで、「自分なりの答え」を生み出すことができれば、誰でもアーティストであると言えるのです。「自分の愛すること」を軸にしていれば、目の前の荒波に飲み込まれず、何回でも立ち直り「表現の花」を咲かせることができるはずです。「常識」や「正解」にとらわれず、「自分の内側にある興味」をもとに、「自分のものの見方」で世界を捉え、「自分なりの探求」をし続けることが欠かせません。そしてこれこそが「アート思考」なのです。ある調査によると、日本人の多くが美術館に「心の安らぎ」を求めているのとは対照的に、ロンドンやニューヨークの人々は、美術館に訪れるときに「非日常的な刺激」を求めているそうです。たとえ今の状態が、周りの人から褒められるようなものでなくても、一向に成果が出なくても、目標さえも見つからなくても、ちゃんと「自分の興味」に向き合っていれば、必ず「点」と「点」はつながります。【目次】PROLOGUE 「あなただけのかえる」の見つけ方
ORIENTATION アート思考ってなんだろう―「アートという植物」
CLASS 1 「すばらしい作品」ってどんなもの?―アート思考の幕開け
CLASS 2 「リアルさ」ってなんだ?―目に映る世界の“ウソ”
CLASS 3 アート作品の「見方」とは?―想像力をかき立てるもの
CLASS 4 アートの「常識」ってどんなもの?―「視覚」から「思考」へ
CLASS 5 私たちの目には「なに」が見えている?―「窓」から「床」へ
CLASS 6 アートってなんだ?―アート思考の極致
EPILOGUE 「愛すること」がある人のアート思考
【3.本書の感想】
アートというものが何なのかをわかったような気がしました。
アートとは生き方ですね。
自分は自分である。
ただそれを貫く生き方であると思います。
私たち、特に昭和生まれの人は、親や教師から経済的安定を目指して、いい大学、いい会社に入ることが正解だと言われ、疑いもせずに信じて生きてきました。
しかし、人間、一人ひとりはもともと違う考え方を持っており、それぞれが生きたい形で生きていくことが本来の姿だと思います。
失われた30年と言われる日本の状態は、皆が同じ価値観で同じものを追い求めていたツケが現れたのだと思います。
人はもっと自由で、もっと違っていい。
日本も、そういう事に気づき始めたのではないかと思います。
この本では、絵画やわかりやすい解説を通じて様々なことが学べます。
例えば、現代芸術への流れ、なんでピカソがすごいのか?アンディ・ウォーホルはなんですごいのか?など、すごいと言われる人達がなぜすごいのかがわかります。
次に、アートの鑑賞の仕方。
そして、自分の生き方はどうあるべきかという事が分かります。
この本は素晴らしい本です!
アート思考に興味のある方、自分の生き方に迷いのある方はぜひ読んでみてください!
【4.関連書籍の紹介】
アート思考をビジネスに活用したい方へ。
世界のエリートにとってもはやアートは常識です。
好きな事をしているそれが活き活きとした人生です。
いろんなことをやってみる。するとドットがつながります。
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最後までのお付き合いありがとうございました!