京都のリーマンメモリーズ

京都で働くサラリーマンです。東寺や書籍の紹介をします。

【書評】アンラーン 柳川範之 為末大 日経BP

今週のお題「上半期ベスト◯◯」

上半期ベストワンはこの本、アンラーンです。勉強しなくてもいいの?という期待感を持たせてくれる題名ですが、そうではありません。これからの時代を生きていく上で、大切な事を教えてくれるすんごい本を紹介します。(笑)

【1.本書の紹介】

人間は、一度習ってうまくいった方法は、疑いもなく同じ方法をし続けるようにできているようです。

だから、別の方法があったり、新しい方法が出てきたりしても、その方法を変えようとしません。

だって、面倒くさいですもんね。
 
さて、学び直しが必要だと言われる人生100年時代、今まで身に付けて来たことを活かして、さらに進化していくにはどうしたら良いのでしょうか?
 

【2.本書のポイント】

アンラーンをわかりやすく言い換えるとすれば「これまでに身を身に付けた思考のクセを取り除く」です。
 
アンラーンが本当に必要なのは、何かの学びを得ていて、それなりに成功体験を持っている人です。
 
「思考のクセ」とは一体何でしょうか?
「A」という課題が与えられたら、いつでも反射的に「B」という答えを出してしまう。しかも、それが、無意識的に行われている。それが「思考のクセ」です。
 
「集中化」や「固定化」は、ある時は、変化を妨げる要因になってしまうのです。
 
今の姿を変えることをいとわず、「今までの延長線上での未来図」を捉えるのをやめることで、さらなる成長につなげていく。それがアンラーンなのです。
 
「思考や行動、動作が無自覚のままに、固定化、パターン化されていないかを自問する」
 
アンラーンの対象とすべき最大のものは、日常の判断や習慣に大きな影響与えている、会社や組織におけるしきたりやルールです。
 
アンラーンして見直した結果、やはり変わらずに今後も行動すると言う事は、もちろんあっていいのです。
 
日常の生活仕事や生活の中で「こまめに」アンラーンをしていくための実践方法
①「これは、今の会社(環境)じゃなくても通用するだろうか?」と問う
②今の仕事に就こうと思った理由を問い直す。
③専門外・業界外の人と話す。
④多様な人、異質な人と接する。
⑤自分がどう見えているか、どうなったらよりよいと思うかを、周囲の人にインタビューする。
⑥「行動を言葉だけ」で、「自分の仕事を専門用語抜き」で表現する。
⑦副業をする。
⑧「早くなじもう」「それらしくなろう」としない。
 
経験や過去の学びと適切な距離を取ることで、新しい技術や能力の習得が可能になります。
 
学び続けていくにあたって重要なことがあります。それは、「人の話を最後までちゃんと聞く」事です。
 
僕は、アンラーンは実験してみるを言う感覚に近いのではないかと思います。
 
パターンが固定化しないように、揺らし続けることが、変化の激しい世の中をストレスなく、楽しく生きていくためには、とても重要なことかもしれません。
 
ある条件のもとで、環境に適応しすぎると、状況が変わったときに、かえって障害要因になってしまうのです。
 
チャンスがチャンスであることに気づくためには、頭の中はある程度「余白のある」状態にしておく必要があります。

【3.本書の感想】

モノゴトに慣れてくると、どうしても余計なことしたくないので、同じようにしてしまいがちですね。

 

それは、脳が余計なところに力を使わないでも済むように、省エネしているからだそうです。

 

しかし、脳のクセに従っていると、新しい事をしなくなるので人として進化しなくなります。

 

これからの世の中は、新しい事がドンドン出てきますので、何も新しい事にチャレンジしなければ、世の中についていけなくなります。

 

めんどくさいという気持ちを振り払い、少しでも新しい事に挑戦していくことが必要ですね。

 

アイデア本では、アイデアを出すために、通勤の経路を変えてみるとか、着るものを変えてみるとか、毎日知らない人にあいさつするとか、慣れを壊すことを提案しています。

 

アンラーンも同じ方向性で、慣れを壊す効果があると思います。

 

脳をいつまでもフレッシュにしておくために、慣れから脱出しましょう!

 

この本は、マンネリ化に慣れてしまった自分を改善するヒントが盛りだくさんです。

 

毎日刺激のない生活、充実感のない生活に嫌気がさしている人は是非、読んでみて下さい!

 

アンラーン

 

【4.関連書籍の紹介】

モヤモヤを頭の中から出して、図で考えてみましょう!

www.fukuikeita21.com

進化をたどると、アイデアのヒントが出てきます。

www.fukuikeita21.com

自分が考えたモノを自分で作ってみましょう!

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最後までのお付き合いありがとうございました!