京都のリーマンメモリーズ

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【書評】「名著」の読み方 秋満吉彦 ディスカヴァー・トゥエンティワン

今週のお題「朝ごはん」朝ごはんは、豆乳です。朝昼晩食べると太るので、朝は軽めにしています。豆乳は子供の頃は飲めませんでしたが、大人になるとその味が好きになるから不思議です。おいしい豆乳は料理に使うなど、いろんな形で味わい尽くされます。今回は、食べ物ではありませんが、本を味わい尽くす読書術を教えてくれるというすんごい本を紹介します。(笑)

 

【1.本書の紹介】

名著と言えば、たくさんの本がありますが、みなさんは何を思い浮かべましたでしょうか?
 
名著というのは、なんとなく、難しいとか、分厚いとか、読みにくそうなイメージがありますね。
 
この本の巻末にはお勧めの名著が20冊あります。
 
そのほとんどの題名は知っていますが、ほとんどは読んだことのないモノでした。(笑)
 
ひょっとしたら、難しいと思って無意識的に避けていたのかも知れません。
 
名著が名著たる理由は、その視点が人間の本質をついているため、いつの時代になっても、共感できる内容になっているからだと思います。
 
それにしても、名著は読みづらい印象がありますね。
 
この本では、NHK「100分de名著」のプロデューサーが、名著を読むコツを教えてくれます。
 
さて、名著を読むためにはどのようにすればよいのでしょうか?

【2.本書のポイント】

本を読む習慣を身に付ける最初のとっかかりに、まずは1日のうちのいつでもいい、「5分読む」ことを始めてみてほしいと思います。
 
ちょっと読んだだけだと難しくてよくわからない本、つまらないと感じる本でも、ちょっとした「でも、ここはいいかも」「あ、ここは気になるな」「この部分が面白そうだな」と思える部分を見つける。
 
名著選びの最初は、単純ですが「薄い本を選ぶ」ことです。まずは、薄い本を「読み終える」ことで、達成感や自信を得るのがお勧めです。
 
自分では決して手に取らない、人に勧められた本にこそ、新しい気づきや発見のヒントが詰まっている。
 
「A(大事)」「B(気になる)」「Q (お手上げ)」を線で囲む。
 
最初に目次を俯瞰することで、本文全体の大まかな構造を理解することができる。
 
哲学書などの場合は、解説書を先に読んでみるのも、途中で挫折しないための有効なテクニック。
 
自分の深いところにある知的欲求が満たされたときにこそ幸せを感じる。
 
決して捨て去ることのできない「真の幸福」とは、量で測ることも、人と比較することもできないもの。社会の空気に煽られるのではなく、本当に大事なものを見極めることのできる知性によって支えられるものだ。
 
本は自分に届いた手紙だと思って読み始めると、そこに書かれている全てが他人事ではなくなる。
 
名著と言うのは懐が深いし、人によっていろいろな読み方ができる。
 
物語とは何かと言うと「出会ってしまったことで、人生が変わるようなもの」。
 
19世紀イギリスの詩人であるジョン・キーツは、不確実なものや、未解決のものをそのまま受容する能力を「ネガティブ・ケイパビリティ」と呼んだそうです。特に「わかりやすさ」だけが優先されやすい現在、非常に足りない、けれど、とても重要な力だと言えるのではないでしょうか。
 
そもそも、人間の心や体験は、「善い/悪い」「白/黒」と言うふうに、わかりやすく色分けして理解できるものではありません。様々なものが混ざり込んだ複雑怪奇なもの。それを丸ごと表現しようとしているのが文学であり、哲学。
 
ある問題について、徹底的に考え抜いた後は、一回そこから離れて別の作業をしたり、休んだりする。そうすると、何日間後に突然アイディアがひらめいたり、難問が溶けたりする。
 
本と言うのは、「読めば、それで終わり」と言うものではありません。むしろ私は、名著を読むことの面白さ豊かさと言うのは、実は「読み終わった後」に味わえるものが9割を占めているのではないかと考えています。
 
新しく人と出会うたびに、「人生の中で、出会った本の中で、大きな影響受けた本ってなんですか」と聞いておく。
 
幸福は各人のもの、人格的な、精神的なものであるが、成功は一般的なもの、量的に考え得るものである(人生論ノート)
 
「本を学び尽くす」ためにお勧めしたい。最後の方法は、「同じ本を何度も読んでみる」ことです。
 
再読の絶好のタイミングは、自分自身が大きな危機に陥った時、あるいは避けがたい困難にぶつかった時なのです。
 
同じ本であっても、読むたびに、経験を重ねるたびに読み方が変わる、見える見えてくるものが変わる。これもまた、「本を学び尽くす」醍醐味なのです。

【目次】

はじめに

第1章 本を読む準備
第2章 本を汚す
第3章 本と対話する
第4章 本に委ねる
第5章 読み終わった本との向き合い方

【3.本書の感想】

名著と呼ばれるものは、教訓的なモノだけでなく、人間は不完全であるという事を教えてくれているものもあります。

 

完璧な人が、正しい人間ではなく、悩んだり、間違ったり、善い事をしたり、悪い事をしたり、それも含めて人間だという事を気づかせてくれます。

 

理想は理想としてあるけども、理想には届かない人間もまたそれが人間らしさであるという事を知って、読んだ人が救われているのかも知れません。

 

私は、ビジネス書を主に読みますが、どちらかというとテクニック的なことを書いている本が多いですね。

 

人生を深く充実したものにするには、文学、哲学を自分の人生と照らし合わせながら読んでいくといいみたいです。

 

今後は、著者お勧めの名著も加えていきたいと思います。

 

この本には、名著の読み方が書かれています。

 

名著と言われるものを読んでみたい方、いままでに名著を読んで挫折した方は、是非こちらを読んでみてください!

 

名著への壁が低くなります!

 

「名著」の読み方

【4.関連書籍の紹介】

著者お勧めの名著20冊のうち、かろうじで1冊だけありました。

これは、名著です。

www.fukuikeita21.com

 

最後までのお付き合いありがとうございました!