【1.本書の紹介】
この本は、プレゼンで相手を動かすための方法をとてもとても分かりやすく教えてくれます。
ちなみに、題名は1分で話せとなってますが、この本は1分では読みきれません。(笑)
言いたい事は、この帯に書いある「結論+根拠+例えばで=相手の右脳と左脳を動かす」ことだと著者が講演会で言っていました。
言いたいことは上記の通りなんですが、それだけでは分かりづらいので、もっと具体的な例などを用いて説明しています。
著者は孫社長にプレゼンした時は、300回練習したそうです。(汗)
それくらい、伝えて動いてもらうというのは難しいということです。
この本では、プレゼンの核とその周辺部の大切なことを説明しています。
【2.本書のポイント】
人を動かすには「左脳」と「右脳」の両方に働きかけなければなりません。スキルとしてロジカルに伝えることも大事だし、熱狂するマインドも必要です。
人に何かを伝える際、「そもそも何のために自分はここにいるのか?何のためにプレゼンするのか?」ということを明確に意識しながら、できていますか?なぜ意識しなければいけないかと言うと、それは、「聞き手を動かすため」です。
聞き手のイメージができれば、その人たちの反応を想像しながら準備することができます。話す内容、言葉遣い、話し方など、その「聞き手のイメージ」に基づいて伝える内容を作り上げていくわけです。
次は「ゴールは何か」です。聞き手が「どこまでやればいいのか」を決めるのです。
そのプレゼンは、ゴールを達成するためにあります。聞き手のことを考え、聞き手はどういう状態に持っていきたいのかを見定めてから、それを実行するために何をすればいいか、何を伝えればいいのかを逆算で考えていくのです。
そもそも、「理解してもらう」というゴールがおかしいのです。
「相手が動くために、できること全てをやりきる」
「これが結論です。理由は A で B で C だからです」
「わかった、了解」
これだけです。
「考える」とは、「自分の中にあるデータや自分の外にあるデータを加工しながら、結論を導き出すこと」
結論を出していくためには、「自分に問いを立ててみる」のが良いと思います。まずはピラミッドの下にある「根拠」を並べて、「だから何?」と問うてみる。そして出てきた「答え」に対して「本当か?」「ファイナルアンサー?」と問うてみましょう。
プレゼンは相手に「動いてもらう」ために行うもの。だから、どちらに向かうのか、動いてもらう「方向」を出すのが結論です。
考え抜いた根拠は、複数あった方が良いのです。目安はオーソドックスですが、3つでしょう
仕事では、結論がなく人に何かを伝えるということはありません。そして、結論を導き出した理由が重要なのです。
私も自分に「もっとスッキリ、カンタンにできないか?」と問いを立てる、ことを繰り返します。
大事なのは「一瞬だけ注目を集める」のではなく、「プレゼンをしている間、集中力をこちらに向け続けてもらう」ということです。
まずはスッキリ、つまり文章は短く、言葉は少なくするのが鉄則です。
単に図表を何も考えずに載せるのではなく、全てに意味を持たせることが大事です。
スライドに使う言葉の量を少なくするためには、プレゼンに使う部屋の最後尾から見て、「読まずにすっと」言葉が入ってくるか、ということを試してみる。
例えば50名程度に話をする場合には、最低サイズは32ポイント、100人以上に話をする際には、最低54ポイント以上のフォントで資料を撮影するのを原則にしています。
「聞き手は、その言葉を確実にわかるか?」と、聞き手のことをしっかりと想像しながら言葉を使いましょう。
「うん、いいねいいね!」と心を動かすのは何か。それは、「頭の中に生まれたイメージ」です。
そこに自分を当てはめて考えるようになるかどうかです。聞き手の頭の中でどんどん想像が膨らんでいきます。伝える側は、その想像が広がるのをサポートすればいいのです。
写真や絵、動画などで、しっかりと説明しましょう「このイメージを利き手に湧かせたい!」と思うことに関する写真・絵・動画を入れましょう。
「想像してみてください」
「あなたがもしこの世界を経験するとしたらどうでしょう」
人はキーワードで覚えてくれるんだなということを理解しました
「覚えやすく、その一言で、プレゼン全体を表現するようなキーワード」
「超一言」のキーワードを加えるだけで、聞き手は、びっくりするほどあなたの話を覚えてくれます。
立ち方、身振り手振り、発声、間合い、視線など、相手に自分の思いが一番刺さるよう、自分ができるすべての要素をフルに活かして、相手にプレゼンを届けたほうが良いと私は考えます。
人前で話す時の4つのポイント
①視線:しっかりと聞き手を見る
②手振り:多少、動きをつける
③声: 「相手と対話するように」声を届ける
④間合い: 話の区切りで、普段より3秒ほど長く、間を取ってみる
「主観の自分」を意識していくことを「メタ認知」と言います。
重要なのは、パターンを覚えるということではなく、どう組み立てたら相手を動かすことができるか、流れがシンプルになるかということを徹底的に追求することです。
人に何かを伝え、動いてもらうために一番重要なことは、当たり前ですが、あなたの「想い」です。
自分の存在全てをかけてプレゼンに向かいますか。このプレゼンは世界を変える!と思って向かいますか。このプレゼンの内容について、自分は世界で一番自信を持って伝えられるという気持ちで伝えますか。
少なくとも、自ら起業して、自らの創り上げたサービスやプロダクツで世界に打って出ようとするスタートアップの創業者たちは、皆こんな思いでプレゼンしています。私自身も、人に何かを伝えて、動いてもらおうとプレゼンする時は、常に「我存在をかけてこのプレゼンをする」という気持ちで向かいます。
これから伝えようとしていることは、自分が一番詳しいし、自分はそのコンテンツに一番自信を持っているし、一番好きだ
「伝えたい言葉」があなたにはありますか
相手を動かしたいなら、まず自分自身を動かせているか。そんなことを、振り返ってみてください
相手が動くためにできることを、全てやりきりましょう、そしてそのために時間を惜しんではいけません。
「動かしてなんぼ」です。
自分の意見を言うことは、むしろ望まれているのです。
はっきり言って、会議の時間に全く言うことがなければ、その会議に出る必要はないんです。一方で、何かしらいうことがある時に言わないのはサボりです。だから、言わなくてはならないのです。
「伝わるメッセージ」基本形はこんな感じです。
「今日は、皆さん禁煙をしましょう(結論)、という話をします。禁煙した方がいい理由は3点あります。一つめは、禁煙しないと健康に良くないということです(根拠1)。たとえば、禁煙者と非禁煙者で、平均寿命が0年違うという調査があります。2つめは、禁煙すると、ご飯が美味しく感じられるようになるということです。(根拠2)。3つめは、「禁煙セラピー」を読めば、かなり簡単にやめられるからです。(根拠3)」
目次
はじめに
序章 そもそも「伝える」ために考えておくべきこと
-うまいプレゼンより、「動いてなんぼ」
第1章 「伝える」ための基本事項
第2章 1分で伝える-左脳が理解するロジックを作る
第3章 相手を迷子にさせないために「スッキリ・カンタン」でいこう
第4章 1分でその気になってもらう-右脳を刺激してイメージを想像させよう
第5章 1分で動いてもらう
第6章 「伝え方」のパターンを知っておこう
第7章 実践編
【3.本書の感想】
この本の核はこのスライド(講演会会場内配布資料)です。
このスライドを意識して人と話をしましょう!
著者の伊藤さんは人が書いたものというのが残念だけど(笑)、このスライドが一番大事だとおっしゃっていました。
講演会の最後に「1分で話せ」の内容とは違う話をされていました。
人口減少、労働人口の減少。
今後の経済動向について
暗くなってきますね・・・
さあ、ここにビジネスのチャンスがあると言っています!
データ量の激増です。
具体的に何をしていけば良いのかわかりませんが、ここを、しっかり考えて行きましょう!
非常にわかりやすい内容ですので、この本を読めば、相手を動かすプレゼンが出来るようになります。
是非、ご覧下さい!
1分で話せ 世界のトップが絶賛した大事なことだけシンプルに伝える技術
【4.関連書籍の紹介】
どんな時も自分で考える事が大切です。セブンイレブンの中興の祖 鈴木敏文氏からのメッセージです。
最後までお付き合い頂きましてありがとうございました!