京都のリーマンメモリーズ

京都で働くサラリーマンです。東寺や書籍の紹介をします。

【書評】ゾーンの入り方 室伏広治 集英社新書

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今週のお題は #そうめん ということで、そうめんとは真反対の色と体型をした、あのハンマー投げオリンピック金メダリストの室伏広治さんのすんごい本を紹介します。(笑)

【1.本書の紹介】

集中したいのに集中できない、なんてお困りではないでしょうか?

 

実は、集中する方法があります!

 

練習すれば集中法を習得できるんです!

 

では、どうやれば集中力が得られるのでしょうか?

 

【2.本書のポイント】

一本の指を完全に伸ばすためには全身の筋肉を総動員しなければできないのです。たった指一本を全力で伸ばすためにも全身の力が必要なのです。

 

「どうすれば集中できるか」という方法論の一つは、その楽しさを見つけること。集中してやることの楽しさを知ることなのです。

 

ハンマーを回転させて、投げる時には300 kg 以上も遠心力がかかっているはずなのに重さを全く感じない。そういう感覚で投じたハンマーが記録的にも大きく伸びた。そういう状態がゾーンと言われるものなのだと思います。

 

目標を達成し、目的を成し遂げるためのモチベーションというものは「私はこれを成功させたい」自分だけの思いよりも、「だれかのために」思いがあるほうが、より強いエネルギーを得られると言えるのかもしれません。

 

「それは何のためのトレーニングなのか?」「これは何を目的にした練習なのか?」私はそれを常に考えて練習に取り組んできました。

 

ときには、ある程度の遊び心を持ってチャレンジしてみることも必要になってくると思います。心の余裕があるときのほうが、新しいアイデアが生まれるからです。

 

練習そのものの中でも「目的と目標を定めて最短の軌道を描く」ということを考え、研究し、実践することが不可欠だったのです。

 

一度、自分の居場所から離れて自分を見直してみること。そして、そこで新たに気づいたことや再発見したことを再び自分の居場所に戻って取り入れること。それは、どんな分野でも大切なことだと思います。

 

スランプになる原因というのは様々あると思いますが、自分でスランプを脱出するために真っ先にやるべきことはひとつしかありません。それが「いまの自分を客観的に見直す」ということです。

 

「耳というのは、もともと”実々”から来ています。つまり、聞くことこそ最高に価値がある行為なのです」(中西進)

 

チャレンジする前から決めつけては真実に近づけない。世界は常識の中にだけあるのではない。

 

正々堂々、全力を出し切っている。その姿に皆心から拍手を送っているし、その選手がベストを出そうものなら、みんなで大きな拍手をして祝福するのです。私は、これがスポーツの正しいやり方だと思います。

 

自分の体が要求することに耳を傾け、頭で蓄えた知識だけでなく体が欲していることを感じ取れるようにすることが大切です。

 

自分の体を自分で鍛え、自分で管理して、その結果が自分に返ってくるところが面白いのです。

 

父は自分を超える室伏広治というアスリートを育てました。今度は私の番です。私の役割は2020年東京オリンピック・パラリンピックで選手たちにとって最高の舞台を作り上げることです。そこで各国の多くの選手たちが自己ベストを更新した時に、「オヤジ、俺がやったよ!」と言えるのだと思っています。

 

まだ誰もやろうとしなかった方法があることに気づきました。それは、自分の体の中のまだ十分に使われてない機能を使うということです。その機能を高めていけば、自分の体の中で眠っている神経回路を開き、十分に働いてない筋肉を呼び覚ますことができるのです。

 

体の使い方が上手くいくためには、身体全体をつないで全身を使う必要があるのです。体の一部分を使うだけでは絶対にいい動きができない。たとえ指一本でも、思い通りに動かすためには全身を使わなければならない。そして、そのために全力を出し切らなければならないのです。

 

【目次】

はじめに 

第1章 究極の集中力をつける

第2章 ゾーンに入る

第3章 限界の超え方

第4章 ゴールへのアプローチを最適化する

第5章 「自然体」が一番強い

第6章 体を整える 終わりに

【3.本書の感想】

 「指一本を伸ばすためには、全身を使わなければならない」というのが、著者の主張であり、この本の中身だと思います。(笑)

 

室伏さんは、ハンマー投げというゲーム性がなく、見ていてもなかなか盛り上がりにくいスポーツに打ち込みました。(笑)

 

競技そのものが単純そうに見えるからでしょうか、室伏さんはいろんな事、つまり投擲距離を伸ばすために全身の筋肉を使って訓練する方法を考えました。

 

つまり、普段使っていない筋肉をどれだけ目覚めさせることができるかが、勝負を決めると考え、様々な筋肉トレーニングを試みました。

 

その、過程で生み出したトレーニング方法もたくさん紹介しています。

 

例えば、空気椅子です。

 

普通の人は椅子に座る時、ドーンと椅子に座ってしまいますが、そうすると筋肉を使いません。

 

しかし、椅子がないかもしれないと思って座ると、太ももを始め、いろんな筋肉を使います。

 

この座り方を10年間続ける人と、全くしない人は、筋肉が全く違ってきます。

 

こんな事考えているんですよ。(笑)

 

おかしいですよね。

 

でもこのような努力の積み重ねによって、4度のオリンピック出場とアテネでの金メダル獲得が実現されました。

 

目標、目的のために、いろんな要素を取り入れてトレーニングするその考え方にはとても感心しました。

 

目標、目的に迷いがある方には是非読んでいただきたいと思います。

 

集中力を身に着けたい方も是非御覧ください!

ゾーンの入り方 (集英社新書)

 

【4.関連書籍の紹介】

 スポーツシリーズサッカーからはこの本をどうぞ!

www.fukuikeita21.com

 ラグビーからはこちらをどうぞ!

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 野球からはこちらをどうぞ!

www.fukuikeita21.com

 本書でも言っていましたが、いろんな経験が大事です。

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ゾーンに入るためには、 サウナに入ってととのいましょう!

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 最後までのお付き合いありがとうございました!