【1.本書の紹介】
「目から鱗が落ちる」とは、この事かと思いました。
理論で固められた経営本よりも、もっと現場で使える考え方を教えてくれる本です。
「生産性の高い従業員が充実感を抱く」のであり、充実感を抱かせるためには、満足度を上げる施策を行うのではなく、従業員の生産性を高める為の教育・訓練を行うべきであるという指摘には、なるほど!と納得させられました。
マネジメントについて分かりやすく、そのツボを突いている本だと思います。
【2.本書のポイント】
広範の職種において、誠実さの度合いから業績を予測することができる。人はパーソナリティーに合った職場に配置された時に、最も充実感を抱く。満足度を上げる方法だけに注目するのはやめたほうが良いと言うことだ。そのかわり、従業員の生産性を高めることに力をするべきだ。例えば、訓練にもっと費用をかける、職務設計を改善する、もっと良い設備を用意する。ほとんどの場合、生産性の高い従業員が充実感を抱くものであり、その逆ではない。具体的で困難な目標は、「ベストを尽くせ」といった漠然とした目標よりも、高いレベルの結果を生む。仕事そのものが強力な動機付けになり得ると言うことだ。仕事は、仕事以外の時間からはほとんど得られない幸福感をもたらすことができる。だから、可能であれば、チャレンジングかつ創造的で夢中になれる仕事、従業員がスキルを活用できる職務を設計することだ。そして、必ず明確な目標を設定し、従業員にはフィードバックを行うべきだ。フローが1番動きやすいのは仕事中であって、くつろいだ時間では無い。どんなに腹が立っても、フィードバックが仕事に関することに限定するべきで、個人攻撃であってはならない。従業員に求めていない行動に対して報酬を与え、実際に望んでいる行動には報酬を与えていないことが非常に多い。最高のモチベーションとは、「認められること」の一言に尽きる!20年の経験といっても、1年の経験を20回繰り返しただけの人がなんと多いことか!高い業績を上げるマネージャーは、コミニケーション手段の選び方がうまい。うわさがまったくでたらめでも、そのメッセージには意味がある。職務設計をすれば職務設計を改善すれば、従業員のモチベーションが高まり、生産性は向上しやすくなる。様々な関係者から複数の評価を得ることで、多様な行動を捉えられる。すでに生じた行動の意味を理解することで、感情が生まれることが多い。
【3.本書の感想】
単に「がんばれ!」と励ますよりも、目標値を立てる事の方が効果的であると言うことです。
その為に、多くの会社では、様々なKPI(Key Performance Indicater=重要経営指標)が設定されています。
このKPIの設定がうまく機能すると経営は良くなります。
ただ、そのKPIのセンスが悪いと、単にKPIの数値をあげることが目的になって、全体的な効果が薄れてしまう事に成りかねません。
手段が目的化して・・・と言われるヤツですね。
そこは気をつけて行きましょう!
大変素晴らしい本です。
マネジメント本をお探しの方には、とってもお勧めです!
マネジメントの正体―組織マネジメントを成功させる63の「人の活かし方」
【4.関連書籍の紹介】
ドラッガーファンの方はこちらをどうぞ。
最後までお付き合い頂きましてありがとうございました!