京都のリーマンメモリーズ

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【書評】あっという間に人は死ぬから「時間を食べつくすモンスター」の正体と倒し方  佐藤舞 KADOKAWA

今週のお題「好きなパン」

好きなパンは、ピザパンですね。昔、ヤマザキのダブルソフトの美味しさにはまった時、ひたすらピザパンを作り続けました。めちゃくちゃおいしかったです。最近は、食パンを買う頻度が少なくなりましたが、材料があれば、ピザパンを作っては食べつくします。今回は、時間を食べつくすモンスターを倒してくれるというすんごい本を紹介します。(笑)

 

【1.本書の紹介】

私たちは、いずれ死にます。

 

死ぬという重大事項を理解していながらも、ふだんは特に意識せずに生きていると思います。

 

逆に、死を考えることを避けているのかもしれません。

 

しかし、死ぬ間際になると、人はいろんな事を後悔するようです。

 

死ぬ間際には後悔ではなく、「この人生楽しかったな~」と言いたいですね。

 

さて、そのためには、時間を有効に使うことが必要です。

 

では一体、どの様にすれば、人生の時間を有効にできるのでしょうか?

【2.本書のポイント】

あなたが本当にすべき重要な仕事は、より抽象的で複雑で深い思考力と集中力を要します。それにはストレスがかかるので、「とりあえずデスクの下のゴミ捨て」をしたり、メールやチャットの返信などをして、「何かが捗った気になりたい」のです。
 
我々が反省すべきは「早めにやっておけばよかった」ではなく、「もっと集中すべきだった」である。
 
時間のコントロールではなく、集中力のコントロールが大事なのだ、締め切りがあるおかげで集中力が出るのだ、と言う話です。
 
ToDoリストの時間配分を、自分で自由にコントロールできると言うのは幻想だと言うことです。「ToDoリストの41%は未完了のまま残されてしまう」というデータもあります。
 
問題は、当の本人も、「自分にとっての有意義な時間ややるべきことが、一体何なのかわかっていない」、と言うことと、「人生において、本当に大切なことに向き合おうとするときに現れる邪魔者の正体がわかっていない。」、と言うことです。
 
人間の悩みの大半は、結局自分が何を求めているかわからず、余計なことばかり欲してしまうからだ。
 
私たちは、より幸せになるために、知識や技術を習得しますが、「死ぬまでの有意義な時間の使い方」に関しては、私を含め、ほとんどの方が素人です。
 
人はなぜ、本命の行動ではなく、代替の行動に逃げ、それを自己正当化しようとするのかと言うと、簡単に言えば「傷つきたくない」からです。
 
自分の行動、考えていることと、感情、心がちぐはぐな感じがするときは、自己欺瞞のサインです。本心を無視し続けないでください。あなたは本当は何が欲しいのですか?
 
本書が目指す「有意義な時間の使い方」とは、自分の人生の価値を自分で握ることと、その覚悟、そして知恵を手に入れ、人生の3つの理(死・孤独・責任)を受け入れながら、自分の人生をコントロールしていくこと、と定義します。
 
死を覚悟した患者に共通する後悔
「自分に正直な人生を生きればよかった」
「働きすぎなければよかった」
「思い切って自分の気持ちを伝えればよかった」
「友人と連絡を取り続ければよかった」
「幸せをあきらめなければよかった」
ここで、「もっとお金を儲ければよかった」という人は1人もいない。
 
ハイデガーは、死、老い、病にも妨げられず、幸福になることが人生の目的だとも語っています。
 
人生の向き合い方と苦痛への処方箋 3つの原則
・変えられないものと変えられるものと区別せよ、ということ。
・人生に対して主体的に参加せよ、ということ。
・人生には苦が必要である、と言うことです。
 
「苦痛を逃れて楽に行きたい」は、幸福から遠ざかる選択であることも多いのです。
タイパ重視、コスパ重視の選択は、最初は幸福感を高めてくれますが、それが日常になってしまうと、快楽順応によって幸福を感じにくくなってしまいます。
 
充実する時間(人生)の使い方
・自分で変えられることに集中する。
・自分の価値観など、内発的な動機を大切にし、行動する
・ストレスを自分の成長の糧にする。
 
認知(思い込み)は、過去の体験や環境の影響を受けており、寿命や運動記録、ダイエットの成果、慢性痛、不眠など、あらゆる現実を変える強力なパワーを持っている。そしてそれは自己啓発的な精神論ではなく、科学的に証明されている、と言うことを覚えてください。
 
完璧を目指すより、まずは終わらせろ(マーク・ザッガーバーグ)
 
本当は、自分は誰かに必要とされたいのだなと言う本心。
 
「自分は怖いと感じているんだな。」「不安なんだな。」と言うことに気づき、受容することが大切です。
 
心配事の96%は実際には起こらないのです。
 
人生の3つの理(死・孤独・責任)から生じる不安から逃げるように、スマホやソーシャルゲーム、SNSに没頭したりして、気を紛らわせる行為がいつの間にかドーパミン中毒となり、さらなる漠然とした不安感が増しているのが現代社会なのです。
 
苦痛を感じていることに気づき、不安や恐怖を受け入れた上で、どこに向かってどのように行動するかを主体的に選択していかなければなりません。
 
特に日本は災害大国のため、日本人は遺伝的に世界一不安を感じやすい民族と言われており、「将来に備えておきたい」と言うニーズが強いです。
 
「どこに向かうのか」というのが、本書においての、人生の意味や目的、自分にとって重要な価値観を表します。昨今では、自分の価値観を明確にすることが、充実した人生を送る上で非常に重要であることがわかってきました。
 
サルトルは「実存は本質に先立つ」と言いました。したがって、「私はこう生きる」「私はこれに生きる」と決めない限り、生きる目的や意味などないのだ、ということです。
 
自己実現といった、他と分離された高揚感や優越感のある幸せではなく、「ただ西に向かって進んでいる」という感覚と、一歩一歩足を前に進めていると言う主体的な行動こそが、あなたが人生において大切にする価値観です。
 
価値観は、手に入れられるものではなく、自分がどのように世界と関わっていきたいか、と言う個人の核となる信念や意図です。
 
価値観と言うのは複数あり、その時々によって優先順位を入れ替えて、柔軟に選べるものです。
 
価値観と言うのは、直視できない太陽のようにギラギラ輝くものと言うよりも、闇の中に瞬く光であり、西に沈む夕日が消えゆく時(死)を思っても、なお、消えずにそこに見えるものなのだと思います。
 
強い結びつきは、主に情報や感情の支援を提供する役割を果たし、社会的な安定性やアイデンティティー形成に重要です。一方で、弱い結びつきは、情報の交換や新しい機械の発見において、特に重要な役割を果たすとされています。
 
目標に執着することなく、その上位にくる目的(価値観)に沿った目標を立て直し、経路は複数から選べる状態にすることが重要です。
 
・避けられない闇(死・孤独・責任)と向き合う
・闇を照らす月(かりそめの平穏)に惑わされない
・太陽(価値観を)を見つけ、自分の人生に主体的に関わる
この3つこそが、「時間を食べ尽くすモンスター」の正体と倒し方。私はそう結論づけます。
 
【目次】
はじめに
第1章 【起】「人生の浪費」の正体を暴く
第2章 【承】人生の3つの理( 死・孤独・責任)と向き合う
第3章 【転】 自分の本心を堀り下げる
第4章 【結】本心に従って行動する
あとがき

【3.本書の感想】

やりたいことをやらずに、やりたくないをやるというのはよくあることだと思います。

 

自分を気づけたくない防衛本能に守られているのですね。

 

しかし、人間は、苦があってこそ、自分が成長するものだと思います。

 

最近のコスパ、タイパに違和感を覚えるのは、人間の成長とは逆の事をやることがかっこいいみたいな感じになっているからではないかと思います。

 

自分の価値観を確認することが必要ですね。

 

これをやらずに、甲子園出場、オリンピックで金メダル、宇宙飛行士とかを目標ではなく目的にしてしまうので、達成した後に、燃え尽きてしまいます。

 

著者は目的(価値観)を「自分の創造性を発揮して作品を生産し、感動を与える」としています。

 

しかし、目的に向かうものの、目標が思うように達成できなかったのでどんどん目標を変えています。「漫画家」→「コピーライター」→「プレゼン代行」→「出版」

 

しかし、この間、目的(価値観)は変わっていません。

 

そういう目的を私たちも考えて、設定することが大事だと思いました。

 

自分の目的(価値観)さえ明確になれば、それを達成する手段や目標を次々に試せばよいからです。

 

この本には、自分の人生を充実させるためのヒントが書いてあります。

 

この一冊にたくさんの本のエッセンスが詰まっています。お得な本です!

 

是非、読んでみてください!

 

【4.関連書籍の紹介】

宇宙飛行士でも、目的(価値観)がなかったらつらい思いをする話です。

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人生は短いです。すぐやりましょう!

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死ぬときに後悔しないためによんでおきましょう!

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自分は幸せな環境にあると確認してみたい時にはこれ。

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自分の時間を確保しましょう。

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最後までのお付き合いありがとうございました!