京都のリーマンメモリーズ

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【書評】大地の五億年 せめぎあう土と生き物たち 藤井一至 ヤマケイ文庫

今週のお題「最近おもしろかった本」

最近面白かった本は、こちら。私、服池 板が書きました「SDGsベスト4 最速で読むべき本が見つかる ずるい選書術」です。SDGs本がたくさん出ていますが、自分に合った本が10分で見つかります!

10月15日(土)16時まで無料でお受け取り頂けます!是非どうそ!

SDGs ベスト4: 最速で読むべき本が見つかる ずるい選書術

 

【1.本書の紹介】

どうして5億年かというと、土壌ができたのが5億年前だからだそうです。

 

地球の誕生は46億年前と言われていますから、土が、そして生命が誕生するまでには、すごい確率で起きる偶然と気が遠くなるような年月が必要という事ですね。

 

宇宙には数えられないほどの星がありますが、地球以外に生命体が発見された星はありません。

 

それほど生命が誕生するのは、貴重な事なんですね。

 

さて、その生命を育んだのが土だと言います。

 

土ってそんなに大事なものなのでしょうか?

 

今まで気にしてなかったですが、土から何がわかるのでしょうか?

【2.本書のポイント】

土が、岩石の風化だけではなく植物や動物との相互作用によって作られることは、地球にしか存在しない土壌の本質を教えてくれている。

 

地球は生き物が確認されている唯一の惑星であり、土壌は地球の特産物である。

 

地球の歴史46億年のうち最初の41億年の間、大地には陸上植物がいなかった 地衣類やコケの遺骸(有機物)と砂や粘土が混ざり合ったもの、これが地球に現れた最初の土である。

 

元々4億年前の地球では、大気中の二酸化炭素ガスは現在の10倍以上もの高濃度で存在し、気温は 現在より3℃も暖かかった。そこに大森林と土壌が生まれ、1億年かけて大量の二酸化炭素を吸収した結果、3億年前には7℃も地球が寒冷化したと言う。

 

イネは、地上から地下ので酸素を送る 通気システム、つまり酸素ボンベを発達させているのだ。

 

植物が生きる以上、カルシウムやカリウムを吸収する必要があり、土が酸性になってしまうことは仕方がないのだ。

 

原住民の多くが 焼畑農業に依存する理由の一つが、酸性土壌の中にある。アルカリ性の草木灰によって、土の酸性害を緩和できるからだ。

 

過去1万年の間に大きな火山活動と植生回復が7回以上も 繰り返された結果、多層チョコレートケーキのような土壌が生成した。日本の土で火山灰の影響のない場所はない。

 

炭素は空気に含まれる二酸化炭素が供給源だが、窒素とリンは土壌が重要な供給源である。元をただせば、植物も昆虫もヒトも、土の栄養分にたどり着く。

 

森の掃除屋たちは特殊な消化機能を発達させることで、数億年前から今日にいたるまで繁栄を続けている。

 

火山灰土壌のおかげで、私たち日本人は透明な飲料水を利用できる。

 

多くの生き物達が土に体の仕組みを変化させてきたのとは異なり、人間は土の仕組みを利用することで繁栄してきた。地質学的な時間スケールで進化してきた生き物たちとは全く異なるスピードで、適応できたのは、農耕の技術や知識の発達によるものだ。

 

排泄物を農地に戻さない限りは、畑の土はカルシウムやカリウムを失い続ける。言い方を変えれば、土の酸性化が進む。

 

食料の余剰が文明の発展を促し、国家は繁栄を極めた。一方で農業は人口を増加させる、人口増加は食料の増産を求めた。今日に至る、忙しさが忙しさを生むスパイラルの始まりである。

 

硫黄を多く含む石炭を燃焼させれば 硫酸が生成し、雨に溶け込んで酸性雨を降らせる。最初に被害を受けたのは、北欧 東欧の針葉樹林 であった。

 

日本に「環境に優しい」植物由来の洗剤を提供するために、インドネシアの水を汚染するという環境問題の転嫁も起きている。

 

納豆ご飯を食べることからでも生産者や土を応援することができる。暮らしと土は密接につながっているからだ。

 

数億年も大地で生き残ってきたシロアリやカブトムシの腸内工場と、人が開発した最先端のエネルギー生産の仕組みがそっくり。

 

便利さと環境問題を同時にもたらす、諸刃の剣とも言えるエネルギーと窒素肥料の効率的な利用を目指すなら、ただの太陽エネルギーと土の微生物の働きを最大限に活かせる、土壌という”植物工場”の価値を再評価してもいいはずだ。

 

【目次】

まえがき

プロローグ  足元に広がる世界

第1章 土の来た道:逆境を乗り越えた植物たち

第2章 土が育む動物たち:微生物から恐竜まで

第3章 人と土の一万年

第4章 土の今とこれから:マーケットに揺れる土 

あとがき

文庫版あとがき

【3.本書の感想】

人類の気候や環境変化の歴史は、地層を確認するとわかるのですね。

 

これは、教科書で習った記憶がありますが、著者は地層だけでなく、その特徴のある土地へ行って土を確かめています。

 

土を掘るといろんなことがわかります。

 

これには驚きました!

 

よくよく考えると、土は生命の源と言っても過言ではありませんね。

 

今まで、気にしていませんでしたが、野菜も肉も考えてみると人間の食べ物は土から来ていますね。

 

実は魚も、土の養分が川から海へ流れ、プランクトンが食べて、それをオキアミが食べて、それを魚が食べるという食物連鎖が行われています。

 

土に還ると言いますが、人間も土から生きる糧を得、そして土に戻っていきます。

 

本当は、体よりも排泄物を土に戻した方が理想的な循環のようですが、自然はそうやって循環しているんだな~と改めて感じました。

 

食物が育つと、土から窒素やリンを吸収します。

 

人間の体も窒素やリンが含まれているので、食物を通して摂取しています。

 

こういう本を読むと、食物と言うよりは、元素記号を獲得するために食べているように感じます。(笑)

 

土のことを考えると、林業や農産物の生産地に行き当たります。

 

例えば、日本で売れるという理由で海外で生産した結果、現地の自然破壊につながっている事例があります。

 

世の中はSDGsブームですが、土という視点から持続的開発の可能性を考えることも大切な事だと思いました。

 

地球の事、生命の事、食の事いろんなことを考えるきっかけを与えてくれるすごくいい本です。

 

是非ご覧ください!

大地の五億年 せめぎあう土と生き物たち 

 

【4.関連書籍の紹介】

今回、出版発売しましたのは、SDGs本の選書になります。

 

SDGs関連ではたくさんの本が販売されており、何を読んだらいいかな~と思っている人はたくさんいると思います。

 

できるだけ早く自分が読むべき本を見つけられるようなガイド本となっていますので、SDGs本の選書でお困りの方や、お困りの方をご存知の方は是非、ご覧ください!

 

10月15日(16時)までキャンペーン中ですので、無料でダウンロードができますよ!

SDGs ベスト4: 最速で読むべき本が見つかる ずるい選書術

 

最後までのお付き合いありがとうございました!

【5.なんと著者より】    

著者の藤井一至さんからリツイートして頂きました!

藤井一至さんありがとうございました!