京都のリーマンメモリーズ

京都で働くサラリーマンです。東寺や書籍の紹介をします。

【書評】限りある時間の使い方 オリバー・バークマン かんき出版

今週のお題「最近洗ったもの」

最近、長崎へ旅行に行って心の洗濯をしてきました。九十九島の観光船に乗って、とても素晴らしい景色に感動しました。長い人生においては心の洗濯が必要です。しかし、長いと思う人生の時間には、限りがあります。その限りある時間の使い方を指南してくれるすんごい本を紹介します。(笑)

 

【1.本書の紹介】

人生には、限りがあります。

 

皆さんご存知でしたでしょうか?(笑)

 

残念ながら、私たち人間には永遠の命はありません。

 

それなのに、永遠にあるかのように時間を使ってしまっていないでしょうか?

 

さて、限りある時間をどのようにすれば、充実した人生を送ることができるのでしょうか?

 

【2.本書のポイント】

現実を直視するのだ。

 

多くのタスクをこなせばこなすほど、期待値がどんどん上がっていく。

 

メールを処理することで、メールがさらに増えるという悪循環を生む。

 

全てを完全にやるためのテクノロジーは、結局のところ、やること「すべて」のサイズをどんどん大きくする。

 

すべてを効率的にこなそうとするのではなく、全てをこなそうという誘惑に打ち勝つことが必要だ。

 

むしろスムーズでない日々の手応えこそが、人間関係を深め、心身の健康やコミュニティの健全さを保つ カギなのではないだろうか。

 

あえて不便なことをするから、そこに価値が生まれるのだ。

 

どんなに時間を節約しても、本当に意味のある生活を手に入れることはできない。

 

限られた 短い人生のなかで、あなたは何かを選択しなくてはいけない。それだけは、誰にも避けることのできない現実だ。

 

自分は限られた時間である。

 

限りある人生を生きるということは、絶え間なく可能性に別れを告げる過程なのだ。

 

重い現実から目をそらしていた方が、人生は快適かもしれない。でも、その快適さは、人を空っぽにして、人生を僕達の手から奪ってしまう。

 

死を受け入れて生きる態度をいくらかでも取り入れることができたなら、現実は一変するということだ。

 

選択肢を惜しむ必要はない。もともと自分のものではなかったのだ。

 

いくらかでも大事な事に使いたいなら、まずそれをやり始めよう。

 

僕たちの作るものは、決して完璧ではない。

 

完璧な仕事なんて誰にもできない。だから、肩の力を抜いて、まず始めてみた方がいい。

 

ユーザーの注意を引くのは多くの場合、怒りや恐怖をかき立てるコンテンツだ。

 

自分は万能ではない。ただの無力な人間で、それはどうしようもない。

 

今やっていることを、何かの準備に使わなければ気が済まない。

 

人生の「本当の意味」が未来にあると信じることで、今この時を生きることから逃げているわけだ。

 

人生から何かを得ようと思うな。何かを取り出して持ち帰れるような外部など、存在しないのだから。自分は今この瞬間に絡め取られていて、その外側には何もない。(ジェイ・ジェニファー・マシューズ)

 

余暇を「無駄に」過ごすことこそ、余暇を無駄にしないための唯一の方法ではないだろうか。

 

あなたの日々は、完全無欠の未来のための準備期間ではない。

 

純粋な趣味は、生産性や業績を重視する 文化に対する挑戦状だ。

 

無益なことを追求する自由。何も気にせず、下手くそなことを楽しむ 自由。

 

現代人がどんどん短気になっているのは、技術は進歩するたびに、人間の限界を超える地点に近づいている気がするからだ。

 

現実の速度をコントロールしようという幻想を捨てた時、現実が 本当の意味で自分のものになったのだ。

 

分からないという不快感に耐えれば、解決策が見えてくる。

 

忍耐を身につける3つのルール

1「問題がある」状態を楽しむ

2小さな行動を着実に繰り返す

3オリジナルは模倣から生まれる

 

かけがえのない成果を手に入れるには、たっぷりと時間をかけることが必要なのだ。

 

人々が本当に必要としているのは、個人のスケジュールの自由度ではなく、逆に「社会によって管理された時間」だ。

 

日々の感覚としても、人と生活リズムを合わせた方が時間がリアルに感じられることはあると思う。一人で過ごす時間よりも時間が濃くなり、有意義に感じられるのだ。

 

並外れたことをやろうという抽象的で過剰な期待は、きっぱりと捨てよ。そんなものにとらわれず、自分に与えられた時間をそのまま 味わった方がいい。

 

希望を捨てた時、あなたは自分の力で歩み出すことができる。 自分の限界を認めるとは、即ち 希望を捨てることだ。

 

【目次】

イントロダクション 長い目で見れば、僕たちはみんな死んでいる
PART 1  現実を直視する
第1章  なぜ、いつも時間に追われるのか
第2章  効率化ツールが逆効果になる理由
第3章  「時間がある」という前提を疑う
第4章  可能性を狭めると、自由になれる
第5章  注意力を自分の手に取り戻す
第6章  本当の敵は自分の内側にいる
PART 2  幻想を手放す
第7章  時間と戦っても勝ち目はない
第8章  人生には「今」しか存在しない
第9章  失われた余暇を取り戻す
第10章  忙しさへの依存を手放す
第11章  留まることで見えてくるもの
第12章  時間をシェアすると豊かになれる
第13章  ちっぽけな自分を受け入れる
第14章  暗闇のなかで一歩を踏みだす
エピローグ  僕たちに希望は必要ない
付録  有限性を受け入れるための10のツール 

【3.本書の感想】

生産性という言葉があちらこちらで言われていますが、この本では、人生で大事なことは生産性そのものではないと言っています。

 

単に、限られた時間にできる事を増やしても、それは、作業が多くできたということにしかすぎず、自分の生きがいや価値感につながることではないようです。

 

生産性や効率を求めて、やれることが増えたとしても、忙しい事には変わりはなく、結局は何の為に生きているのかわからなくなります。

 

人は、将来の為に生きるのではなく、今、あるものの中で生きる事が大切です。

 

現代においては、技術が様々な場面で、時短や省人化を実現していますが、そのことが幸せに結びついているとは限りません。

 

江戸時代、東京からお伊勢参りに行くのに、徒歩で片道15日ほどかかっていたそうですが、今なら、新幹線と電車を使えば日帰りも可能です。

 

確かに効率は上がり、旅行先でも一度にたくさんの場所を観光できるようになりました。

 

しかし、観光地をいくつ回ったかということに重きを置くと、旅の楽しみが減ってしまうような感じがします。

 

どうしても貧乏性が出て、1度の旅行でたくさん回るぞ!という効率を優先するような旅行を目指してしまいましたが、本来の旅の楽しみを味わうことを考えると、これはいけないな~と反省しました。

 

旅まで効率化してしまっては、会社で働くことと同じになり、せっかくの休暇の価値が下がってしまいますね。

 

例え多くの事ができなくても、人とのかかわりに楽しさを感じたり、お祭りのような手間のかかることに協力して一緒にやることで、一体感や達成感から充実感を得ることができるような気がします。

 

自分の人生、時間には限りがあります。

 

人がどうではなく、自分がやりたいこと、やれることをから始めることが大事です。

 

限られた時間の中で、充実した人生を送るためにとても参考になる本です。

 

是非、ご覧下さい!

 

限りある時間の使い方 

 

【4.関連書籍の紹介】

大昔から人生の短さを語っています。

www.fukuikeita21.com

自分の時間を持ちましょう!

www.fukuikeita21.com

大切な人生です。ストレスが溜まっている方は、笑って解消しましょう!

げらげらグチる。楽しい働き方に効くグチ学 

 

最後までのお付き合いありがとうございました! 

 

【5.出版社より】

かんき出版さんよりいいね!を頂きました!

かんき出版さんありがとうございました!