京都のリーマンメモリーズ

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【書評】「つながり」の創りかた 新時代の収益化戦略 リカーリングモデル 川上昌直 東洋経済

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今週のお題は #わたしのプレイリスト ということで、「サブスク」の意味がよく分かるすんごい本を紹介します。

【1.本書の紹介】

最近、サブスクサブスクって何でもサブスクになっていますが、「本当は意味がよくわからないの」という方はいませんか?(笑)

 

サブスクが流行り出したのには、もちろん訳があります。

 

理由の1つは、生活が豊かになり、モノそのものを持つことに魅力を感じなくなり、必要な時に必要なだけ使うという感覚が芽生え始めたからです。

 

モノを大量に持つことが必ずしも豊かであったり、幸せに直結しなくなってきました。

 

そんな中、ビジネスも変化してきました。

 

さて私達は、企業に騙されないためには、何に注意をしておく必要があるのでしょうか? 

【2.本書のポイント】

リカーリングとは「リカーリングレベニュー」の略であり、収益が繰り返すという意味です。

 

購入時点でユーザーから離れるのではなく、購入後も長きにわたってユーザーに伴走する姿勢が何より重要なのです。それこそが寄り添うことであり、ユーザーとのつながりに結びつきます。

 

企業のゴールを販売で迎えてしまうことで、利益獲得のチャンスを一回で終わらせてしまっているのです。これが、ものづくり企業や物売り企業の利益が少ない訳です。

 

ユーザーとの継続する関係こそが、継続する収益の源泉になるのです。

 

マネタイズを変えるだけでなく、ユーザーへの価値提案も「プロダクト」から「つながり」ヘと変えることが不可欠です。

 

サブスクリプションとは、消費者と事業者が一定期間において契約関係にあり、その間に利用に対する料金の支払いがある状態を指します。

 

リカーリングモデルを検討している企業は、将来的に、先取り型サブスクリプションの導入を視野に入れるべきです。

 

企業の目的は、ユーザーを喜ばせ続けて世の中を良くしていくことです。

 

アップデートの提案は、ユーザーとのつながりを強くします。

 

価値は、プロダクトが決めるものではなく、ユーザーが決めるもの。

 

昨年、1/4インチ・ドリルが100万個売れたが、これは人々が1/4インチ・ドリルを欲したからではなく、1/4 インチの穴を欲したからである。

 

課金ポイントかどうかにかかわらず、企業はタッチポイントを丁寧に、そして、慎重にマネージメントしなければなりません。

 

ユーザーをメンバーとみなして関係性を継続する「メンバーシップ」という概念こそが、つながりを強化します。

 

メンバー同士のつながりは、メンバーシップへの所属意欲を高める。

 

プロダクトを販売するだけではなく、ユーザーが達成できずに困っていることは何か、を考えたのです。

 

「とにかくお客さんとの接点を増やす」ことを主眼に置いています。そのため、営業マンには頻繁に顧客と会って、積極的に雑談もしながら、顔なじみになることを指示しています。(でんかのヤマグチ)

 

最新のテクノロジーを通して、お客様の「成功」を実現することを価値とする企業(セールスフォース社)

 

メンバーシップを構築して、つながりのアップデートを図ることが資産の増強になり、アセタイズするのです。

 

ユーザーへの価値提案とマネタイズを複眼的に捉えなければ、どんなビジネスも成立し得ない。

 

【目次】

はじめに

序章 サブスクリプションを支える「つながり」

第1章 売り切りモデルの停滞 なぜリカーリングモデルが注目されるのか

第2章 リカーリングモデルのバリエーション  

    サブスクリプションだけじゃない継続収益

第3章 リカーリングモデルの利益思考 

    利益の認識を変える

第4章 つながりを強化する 

    リカーリングモデルの必要条件

第5章 つながりを可視化する 

    ユーザー視点で考える

第6章 メンバーシップが強い繋がりを生む 

    成果を共有する共同体へ

終章 マネタイズを実現するアセタイズ 

   繋がりはコストではなく資産だ

終わりに-寄り添いがコモディティ化した時代の経営学を

【3.本書の感想】

世の中のビジネスモデルが変化していく中で、新しいビジネスモデルを単に紹介するのではなく、商売で大切なものは何かということがしっかりとメッセージとして発信されています。

 

こちらで紹介されていいた「でんかのヤマグチ」は、いわゆる街の電気屋さんですが、今時、定価販売です!

 

でも、お客さんは、喜んでこのお店から購入します。

 

なぜでしょう?

 

それは、いわゆる御用聞きと言われるアフターフォローが良いからです。

 

このお店の営業マンは、たくさん買ってくれるお客様から順番に、アフターフォローを行います。

 

家電の故障に対応する以外の雑事にも対応します。

 

だから、お客さんは、この営業マンに来て欲しいので、ドンドンこのお店で購入するのです。

 

この話は、いわゆる薄利多売の冷めた商売とは、真反対の商売であり熱を感じました。

 

こういう、人を感じる商売がいいですね。

 

最近の商売は効率を優先する余り、人とのつながりを軽視しているような印象がします。

 

人は人とつながっていたいものだと思います。

 

ここは、大手やアマゾンではできない、中小企業ならではのキメの細かい対応、おもてなしが活かせるところだと思います。

 

この本の中には、さまざまなビジネスモデルが登場します。

 

これから商売を始める方は、知っておいた方がよいことが載っています。

 

最近のビジネスモデルの単語や意味がよくわからない方、商売で大事なことを学びたい方は、是非ご覧ください! 

「つながり」の創りかた: 新時代の収益化戦略 リカーリングモデル

 

【4.関連書籍の紹介】

 つながりで売れば、売上で悩みません!

www.fukuikeita21.com

 「いいね」と言った人には、買って頂きましょう!

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 共感することから商売は始まります。

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 共感はお金になるという、社会を考えています。

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自分のファンを増やして、経済を回しましょう!

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最後までのお付き合いありがとうございました!