京都のリーマンメモリーズ

京都で働くサラリーマンです。ドキドキ更新を目指します。

全米は、泣かない。 五明拓弥 あさ出版

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作者は、よしもとの芸人です。
 
2016年にラジオCMを作って新人賞取ったつながりからこの本を作るきっかけになったそうです。
 
お笑いを解説して授業しているような本はたいていつまらないものが多いです。
 
音や間や空気など、感覚に訴える大切ものまで伝わらないからだと思います。
 
がしかし、この本は、一流のコピータイターやCMプランナー達に教えを請う形のススメ方で、たいへんタメになる発言も多くとても勉強になる内容となっています。
 
単に読んであー面白かった。
 
と言うよりは、なるほど!タメになったね~タメになったよ~(もう中学生風)って感じです(笑)
 
ポイントは以下です。
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◆澤本嘉光氏 代表作 ホワイト家族 ガス・パッ・チョ
 
コピーライターの新人はなぜ、コピー年盤を書き写すといいいのか? 1つは、いろんなコピーを覚えると言う目的。1つはボディーコピーを書き写していると、どこに句読点を入れたら気持ちがいいのか、今書いている文章が大体どのくらいの長さなのかを体で覚えることができるらしい。
 
僕はクリエイティブで1番大切なのはアーカイブだと思っているんですよ過去のいろんな作品について知っていると言うことです。
 
◆篠原誠氏  代表作 KDDI/au 三太郎
 
面白く、多くの人に記憶に残るCMを書くには近道はなく、書いて書いて書きまくるしかない。
 
ひたすら考えるんです。
 
ものが売れればクライアントさんとか、関係者みんながニコニコになる。そうすると、好循環が起きるんですよね。ものが売れて嫌な思いをする人が1人もいません。ものが売れること、それから、その企業の価値や好感度が上がることも含めて、自分のアイディアで世の中に変化が起きたと言うのが良いですね。
 
「こいつ、考えている」とならないと。「自分の会社のことをこんなにも考えてくれているし、言っていることも正しい」となれば信頼が増しますよね。
  
脳みそは基本、体なので、筋肉と一緒なんですよ。鍛えれば鍛えるほどパワーアップする。脳みその唯一の特徴っていうのがあって、脳みそって疲れないんですって。
 
あきらめずに企画をすること。
 
◆谷山雅計氏 打表作 ガス・パッ・チョ マルちゃん正麺
 
「なんかいい」「すてき」で終わらせずに、「なぜ、いいのか」考えることってとても大事なんです。
 
モノと人との関係のバリエーションを考えていくことがコピーの基本なんだと気づいた。
 
「いちばん優秀な人間いちばんがんばっている」と言うのを間近でずっと感じることができていた。
 
仕事の選び方で言うと、人よりちょっと得意なことを見つけて、人の何倍も努力すれば成功する。
 
自分の考えたものを否定された時に、何も傷つかない人間も、それはそれで向いていないよ。自分が考えたものに対する自信とか、自分がこれは面白いと思って思っているのは、ものを考えたり、作ったりするためのエネルギー源だから。そのエネルギーが全くない人間はやっぱりダメだと思う。
 
落語も、現代的なアレンジは加えながらも200年前の話で大笑いさせたり、人情で泣かせたりできる。それは、基本的な人の気持ちがそんなに変わらないからだと思う。だから、その時代のメディアにあった話法で、人の変わらない気持ちに訴えていくと言うことなのかな。
 
ものすごく小さな流行りを上手いこと大きな流れに持っていこうと考えるのが大切なこと。
 
◆尾形真理子氏 代表作 試着室で思い出したら、本気の恋だと思う
 
言語化できることって世の中のほんの一部でしかないと思っているんです。言葉ってコミニケーションのツールとしてはすごく有能だけど、万能ではないんですよね。コピーを書いていても、この感じはどう表現したらいいんだろう?ということをよく考えます。どういう言葉にしたら、この感覚を伝わるんだろうって。例をあげれば、匂いや味って言語化しづらいんです。カブの味と大根の味の違いを言葉で説明してくださいと言われたら、結構困りますよね?
 
お客さんはちょっとだけ手を伸ばしてボールを取れた方が嬉しいんです。ちょっとだけ想像の上を行くっていう。
 
◆福部明浩氏  打表作 MATCH「青春がないのも青春だ」
 
形にしてみることが大事なの。そうしたら、どこがつまらないかってもわかるじゃない?そうすると、全然違うけど、「こういうのはどうかな」というのが生まれてきやすい。
 
一度、子供が生まれたときに絵本を作る機会があって、その時に、編集者から「子供はかわいいだけのものには全然、反応しない」って言われたんです。
 
◆岸根忠郎氏 代表作 仁義なきシリーズのコピー
 
人の心に刺さる言葉とは人の心の中にある想いを言い当てるもの。
 
映画には人間の本質が反映されているから、映画を見ることで人間というものを理解することができ、現実で人間を観察できるようになったし、現実で人間を観察しているから、より映画を深く味わえるようにもなった。
 
貧しい時はリアリティのない華やかなものを人間は求めて、裕福になってきたら今度、リアルなものを求め始める。
 
やっぱり基本は変わらないんですよ。人間の心は変わっていないから。
 
僕、夢日記を書いているんです。「なんだ?コレ」っていう。そのシーンを書く。夢ってすぐ忘れてしまうから執念で忘れないように、書いておくんです。
 
◆又吉直樹 お笑い芸人
 
実は長々と前振りして最後の一発だけ100点の回答ことによって100点以上の結果が出るかもしれへんし。それが構成やから、そこはすごい気をつけてるところかな。
 
自由律俳句は、「カキフライが無いから来なかった」と「まさかジープで来るとは」の2冊に入っているものだけでも5、600あって。でも本に出していないストックは2、3000あると思う。
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言葉の世界で生きている人たちの苦悩や喜びがよく理解ができるとても良い本だと思います。
 
こういう本を読むと、クリエイター達の苦悩が分かります。
 
と同時に、お客様に喜ばれる作品を創ること、他社と違う事を考える事など、我々サラリーマンがやっている事と全く違う訳ではないため、考え方では学ぶ点が多い本だと思います。
 
本書の作者が芸人として有名になることを祈っています。(笑)