京都のリーマンメモリーズ

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【書評】あなたを危機から救う一分間謝罪法  ケン・ブランチャード&マーグレット・マックブライド  扶桑社

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この本は、きちんと謝るにはどうすれば良いかということを端的に教えてくれます。
 
大変薄い本の中にエキスをギュッと詰めたような一冊です。
 
中身は物語風になっていて、とても読み易くなっています。
 
主人公は、とある会社に勤める若者です。
 
その若者が勤める会社の経営が危なくなりました。
 
そんな状況の中で行われた経営会議において、社長は現状をうまく説明するどころか、いわゆる逆ギレ状態となり、会議が紛糾しました。
 
数日後、経営陣より社長に対し、再度の説明が求められ、もし、納得できないものであれば、社長は解任されることとなりました。
 
主人公の若者は、この危機的状況にある社長に、新卒早々抜擢されて、仕事をしていました。
 
それだけに、この社長の役に立ちたいと思いました。
 
どうすれば良いかと悩んだ時に、ふと「一分間マネージャー」の存在を思い出し、彼に教えを請う事になりました。
 
「一分間マネージャー」は週末は、別荘で家族と過ごしています。
 
主人公の若者は別荘まで行って、「一分間マネージャー」とその家族からも一分間謝罪法を教えてもらう事と成りました。
 
「週末は別荘にいる」という設定が、米国らしい演出ですね。(笑)
  
「人にあやまるうえで最もむずかしいのは自分の過ちをさとり認めることである。」
 
そうですね~これが出来ないから、深みにハマってしまいますよね。
 
「ほとんどの問題の核心にあるのは、あなたが直面したがらない真実である。」
 
いわゆる臭いものにはフタをした結果が、問題の原因になっているという事でしょうね。
 
自分に対して正直になる一分間は自分をあざむきつづける数週間、数年、数十年よりも価値がある。」
 
それだけ、人間というのは嫌なものに向き合うことが出来ない生物だと言うことでしょうね。
 
謝るのを先に延ばすほど弱さは悪意として受けとられるようになる。」
 
そうなんです。弱さなんです!それが、相手にとっては悪意に取られてしまうのですね。自分が悪いのであれば、気分は別にして、まずは誤りましょう!
 
「あなたが態度を改めない限りただ『すみません』というだけでは十分ではない。」
 
口だけの謝罪は、誠意が伝わらないことですね。これは気をつけましょうね!
 
「結果のためにあやまるのではなく自分が間違っていると知りそうするのが正しいことだと思うからこそあやまるのだ。」
その通りです!
 
「迷惑をかけてしまった人にあやまるには自分がミスを犯した、それを申しわけなく思っている、これからは態度をあらためる、その三つを伝えることが最良の方法だ。」
これです!これだけです。
 
自分のミスで本当に謝らなくてはいけない時は、ただ単に「すみません」と謝ってしまうのではなく、原因をよく考え、自分で納得して、次からはどうするのだと言うことをしっかり伝えることが大事だと思いました。
 
普段、会社の業務中でもミスはしますが、そんなにエゲツないミスというのはありませんので、謝罪に悩む事はあまりありません
 
というのも、何かミスをした場合は、自分のミスなので、認めて謝る事が多いので、ストレスは溜まりません。
 
しかし、お客様が関係する場合は、お客様側が「お客様は神様だから常に正しい」という態度で来られると、理不尽を感じて謝罪する事にストレスが溜まることがあります。
 
今回のお話は、まず自分の事と受け止めることから始まっていて、登場人物も自分が原因だった事は認めていますので、この本は成り立ちます。
 
もし、どうしても納得できないのに謝罪しなければならない事があり、怒りが収まらない場合は、別の本を参考にしなければなりませんね。(笑)
 
ほとんどの場合、謝罪の原因は自分であるので、この本に書いていることをしっかり腹に落とし込んで、対応すれば、険悪な状態から好転する事ができると思います。
 
非常に薄い本ではありますけども、中身が詰まった良い本だと思います。
 
謝罪が必要な時に備えて、1冊本棚に保管しておいてはいかがでしょうか?

あなたを危機から救う一分間謝罪法

 

最後までお付き合い頂きましてありがとうございました!